Appleは2013年5月に、第5世代「iPod touch」に16GB版を追加した。電子機器の修理マニュアルなどを公開しているiFixitが16GB版の分解を行ったところ、既存の32GB版/64GB版に比べて、大きな違いはないということが分かった。
iFixitは、Appleが新たに追加した第5世代「iPod touch」の16GB版を分解した。本稿ではその一部を紹介する。
iFixitのMiroslav Djuric氏は、「Appleは、第5世代iPod touchの従来モデルである32GB/64GB版から2つの主要機能を省き、16GB版として発売した」と説明する。
今回の分解では、iFixitが販売する、Apple製品専用の分解/修理キット『iOpener』を使って筐体(きょうたい)を開けた。iOpenerは、筐体の接着剤を簡単に溶かすことができるという。
iFixitによれば、フロントパネルを開けた時点で従来のiPod touchとの違いに気付いたという。リアケース内部にあったストラップ用の支柱がなくなっていたからだ。「Appleはおそらく、リアケースに穴を開けるコストを削減するために支柱をなくしたのだろう。従来モデルでは、この支柱を取り囲むようにスピーカが配置されていたが、スピーカの位置は変わっていない」(iFixit)。
内部のボードは、フラッシュメモリを除き、32GB版/64GB版と変わらないようだ。主に以下の部品を搭載している。
iFixitは、「第5世代iPod touch 16GBは、5Mピクセルのリアカメラがなくなったこと以外は、従来モデルと大きな違いはない。ロジックボードに接続されていたカメラケーブルが接続されていないこと、マイクがiPodの背面から前面に移動したこと、ストラップ用の支柱がなくなっている」と説明する。
iFixitによれば、「当社の評価では、第5世代iPod touch 16GBの分解のしやすさは10点中3点だ。この点については、より性能の高い従来製品と同じだ」という。
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