OKIエンジニアリングは、次世代パワー半導体やタブレット端末向け高密度半導体製品などの組み立てに用いたワイヤボンディングの接続強度を測定できる「多機能ボンドテスタ」を新たに導入した。この装置を加えることでSiC(炭化ケイ素)、GaN(窒化ガリウム)などの基板材料や、Cu(銅)、Ag(銀)などのボンディングワイヤを用いて実装された半導体デバイスの接続強度を評価するための能力を高めたことになる。
OKIエンジニアリングは2014年3月、次世代パワー半導体やタブレット端末向け高密度半導体製品などの組み立てに用いたワイヤボンディングの接続強度を測定できる「多機能ボンドテスタ」を新たに導入したと発表した。この装置を加えることでSiC(炭化ケイ素)、GaN(窒化ガリウム)などの基板材料や、Cu(銅)、Ag(銀)などのボンディングワイヤを用いて実装された半導体デバイスの接続強度を評価するための能力を高めたことになる。
これまで同社は、製造された半導体デバイスが、MIL-STD-883規格に準拠していることを検証するために、Au(金)ワイヤ接続強度などを測定するサービスを行ってきた。今回、多機能ボンドテスタを導入したことで、Auの代替材料として用いられるようになったCuなどの太線ワイヤボンディングの接続強度や、BGAの引張強度、ダイシェア(せん断)強度の測定や評価を行うことも可能になったという。この他、断面構造の観察や合金層の解析といった構造解析でも同社は強みを持っている。新たな装置を導入したことで、半導体デバイスの実装工程におけるウェハプロセスからアセンブリプロセスに至るまでの総合的な「良品解析サービス」を提供していくための検査能力をさらに向上させたことになる。
さらに、温度や湿度、振動などの加速試験と組み合わせて測定すれば、接続強度の時間的変化も実際のデータを比較して評価することが可能である。良品解析サービスの価格は個別見積りとなるが、標準的には150万円〜200万円となる見込みである。
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