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2014年の半導体市場は順調、Gartnerが予測を上方修正ビジネスニュース 企業動向

Gartnerは、2014年の世界半導体市場の成長率を5.4%増から6.7%増に上方修正した。特にDRAM市場の伸びが大きいようだ。

» 2014年07月15日 12時00分 公開
[Peter ClarkeEE Times]

 米国の市場調査会社であるGartnerによると、2014年の世界半導体市場は、前年比6.7%増となる3360億米ドル規模に達する見込みだという。同社は2014年4月の時点で、前年比5.4%増と予測していたことから、今回それを上方修正したことになる。

 また、2014年第2四半期の前期比成長率も、以前の予測を上回る見込みだという。

DRAMがけん引

 Gartnerのリサーチ担当バイスプレジデントを務めるBryan Lewis氏は、発表資料の中で、「2014年の世界半導体市場は、各種半導体チップやアプリケーションなどの幅広い分野で成長を遂げるだろう。中でもDRAM市場は、2014年の年平均成長率が18.8%と最も大きく伸びる見込みだ。この他にも、アナログやFPGA、ASIC、非光学センサーなどの分野も堅調な伸びを見せている。特に、Appleの「iPhone」の売上高が2014年後半に順調に伸びるとみられていて、ASIC市場の伸びをけん引する見込みである。さらに、ASIC市場は今後、ソニーの「プレイステーション4(PS4)」やMicrosoftの「Xbox One」など、最新のビデオゲーム機の力強い成長による恩恵も享受できるだろう。また、メモリ以外の分野の成長率が、2013年にはわずか0.8%だったのに対し、2014年には5.2%に拡大する見込みであることから、半導体市場は全体的に堅調に推移していくとみられる。

 Gartnerのリサーチ担当ディレクタであるRanjit Atwal氏は、「機器別でみると、スマートフォンや、タブレット端末などの分野が好調のようだ」と述べている。

 「デスクトップPCやノートPCの2014年の出荷台数は、引き続き減少して6.7%減となる見込みだ。一方、タブレット端末をはじめとするウルトラモバイル機器の出荷台数は、30%以上伸びるとみられている。タブレット端末市場では、低価格のタブレット端末(ホワイトボックス)が、引き続き新たな成長をけん引していくだろう。」(同氏)

 2014年のDRAM市場は、DRAMの販売価格が堅調な上、キーシステム市場が拡大していることから、410億米ドルを超える規模に成長する見込みだ。またメモリ市場は、需給サイクルが大規模なため、非常に変動が激しい。Gartnerの予測によると、2016年にはメモリが供給過剰に陥って同市場が大幅に減速し、それを受けて半導体市場全体が低迷していく見込みだという。

【翻訳:田中留美、編集:EE Times Japan】

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