実は当初、光の再現はうまくいかなかった。この場面の光源は、宇宙船の向こうに見える太陽である。太陽光が宇宙船で遮られ、どうしてもオルドリンが真っ黒にしか再現できなかった。
ヒントになったのは、はしごを下りるオルドリンを別の角度から撮影した映像だった。それを見ていたチームは、オルドリンの向こう側(太陽とは反対側)に強い光源があることに気付く。その光源の正体は、宇宙服を着たアームストロングだった。光を高い反射率ではじく宇宙服が、さながら鏡のように太陽光を反射し、その反射光がオルドリンに当たっていたのである。つまり、アームストロング自身が“レフ板”の役割を果たしていたのだ。

左=最初は、オルドリンがどうしても宇宙船の影になり、真っ黒になってしまった。右=別の角度からオルドリンを撮影したもの。はしごの向こう側に見える強い光源が、アームストロングだった(クリックで拡大) 出典:NVIDIA(動画よりキャプチャ)検証チームを率いたNVIDIAのMark Daly氏は、同社のブログの中で、「アポロ計画で命を落とした宇宙飛行士たちもいる。それなのに、陰謀説がささやかれているのが残念だった」と述べ、それが今回の原動力になったと話している。
Androidと自動車の橋渡しを、NVIDIAがOAAで果たす役割
第3回 宇宙に太陽光発電所を設置する「SPS」、研究開発の今を聞く
ルネサスの車載マイコン、宇宙へ!?
写真で巡る宇宙航空開発の拠点、米モハーヴェ空港・宇宙港を訪ねるCopyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
記事ランキング