IFI Claims Patent Servicesの発表によると、2014年における米国特許の取得数ランキングで、Googleが初めてトップ10にランクインした。首位はIBM。トップ10内に日本企業は4社が入っている。
Googleは2014年の米国特許ランキングで、初めてトップ10にランクインした。同社は、2013年から38.6%の大幅増となる2566件の特許を取得し、8位を獲得した。一方、同社の最大のライバルであるAppleは、2013年から12.8%増となる2003件の特許を取得し、11位に浮上した。10位のパナソニックとの差はわずか92件だった。パナソニックは、2年連続で順位を落としている。
最新データからは、企業間において特許取得の競争が続いていることが見て取れる。
米国特許庁によると、2014年に認可された特許は30万674件で、2013年から8%増加した。米国のFairview Researchの特許情報部門であるIFI Claims Patent Servicesがまとめたデータによれば、50位までにランクインした企業のほとんどが、前年より多くの特許を取得しているという。ただし、特許取得件数の増加率は、2010年の約30%をピークに減少傾向にあり、2012年は12.8%、2013年は9.7%だった。
IBMは7534件の特許を取得し、22年連続で首位に輝いた。同社の特許取得数は2012年と2013年は前年比5%増だったが、2014年は10.6%増で2位のSamsung Electronicsとの差を広げた。Samsungは、2013年から5.9%増となる4952件を取得している。
IBMの広報担当者は、同社の特許取得の中核的存在として、特許管理システム『Worldwide Patent Tracking System』を挙げた。IBMは同システムを独自に開発し、長年にわたって改訂を重ねてきた。同社の世界IP(知的財産)法チームは同システムを活用して、現在および将来の事業に必要な特許ポートフォリオを管理、維持、拡大しているという。
IBMが2014年に取得したうち、40%に当たる3000件余りの特許はクラウドコンピューティングやアナリティクス、モバイル、ソーシャル、セキュリティといった話題の分野に関するものだ。同社がこれらの分野で申請した特許件数は、過去5年間で2倍以上に増えている。
IBMは2014年10月、半導体製造事業をGLOBALFOUNDRIESに譲渡し、3年間にわたり13億米ドルを現金で支払う契約を結んだ。なお、同契約には1万件に上る半導体の特許も含まれている。IBMは半導体事業を譲渡することで、先に述べた分野の技術開発にさらに注力することが可能となった。
順位 | 特許取得件数 | 社名 | 国 |
---|---|---|---|
1 | 7534 | IBM | 米国 |
2 | 4952 | Samsung Electronics | 韓国 |
3 | 4055 | キヤノン | 日本 |
4 | 3224 | ソニー | 日本 |
5 | 2829 | Microsoft | 米国 |
6 | 2608 | 東芝 | 日本 |
7 | 2590 | Qualcomm | 米国 |
8 | 2566 | 米国 | |
9 | 2122 | LG Electronics | 韓国 |
10 | 2095 | パナソニック | 日本 |
11 | 2003 | Apple | 米国 |
12 | 1860 | GE(General Electric) | 米国 |
13 | 1820 | 富士通 | 日本 |
14 | 1662 | セイコーエプソン | 日本 |
15 | 1634 | リコー | 日本 |
出典:IFI Claims Patent Services |
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