Samsung Electronics(サムスン電子)は、「Mobile World Congress(MWC)2015」で、最新のスマートフォン「Galaxy S6」とともにモバイル決済サービス「Samsung Pay」(仮称)も発表するとうわさされている。米国で一定の成功を収めている「Apple Pay」に対抗する機能だと見られている。Samsung Payの成功の鍵は、欧州市場が握っているようだ。
Samsung Electronicsは、スペイン バルセロナで2015年3月2〜5日に開催されるモバイル通信機器の国際展示会「Mobile World Congress(MWC)2015」において、新しいフラッグシップ端末「Galaxy S6」を発表予定であることを既に公にしている。しかし、さまざまな情報源から得た信ぴょう性の高いうわさによると、Samsungは同展示会で、独自モバイル決済システム「Samsung Pay」(仮称)についても発表するとみられているようだ。
Samsungは、「Apple Pay」のような決済サービスを構築して成功を収めることができるのだろうか。
同社が成功するためには、大胆な手法が必要だ。大きな課題に直面することになるだろうが、一方で膨大なチャンスも広がっている。
Appleは2014年9月、「iPhone 6」と「Apple Pay」を発表した。同社はそれ以降、米国内のモバイル決済市場において大きなシェアを獲得することに成功し、非接触決済のエコシステムに波乱を起こしている。また、2014年第4四半期におけるスマートフォン出荷台数では、Samsungに追い付く勢いを見せた(関連記事:Appleが首位サムスンに肉薄――2014年10〜12月スマホ世界シェア)
Apple Pay関連の手数料による売上高は、それほど大きくないようだが、iPhone 6は、優れたモバイル決済機能を搭載したことで、Appleのスマートフォン史上最高となる売上高を達成した。Apple Payは、新型iPhoneが成功を収める上で、大きな役割を担ったといえる。
一方のSamsungは、スマートフォン市場におけるトップの座を明け渡すわけにはいかないと考えているだろう。そのためには、ユーザーのニーズに合わせた決済システムを導入することが重要な鍵となる。Apple Payはこの半年で米国において多くの支持を得たが、このようなケースは珍しい。
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