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未来のスマホとユーザーは“友達”のような関係に?機械学習で、よりユーザー仕様に(3/3 ページ)

» 2015年02月20日 08時30分 公開
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“自分仕様”になる周辺機器

 こうした技術やコンセプトは、“ユーザーの個人的な友人”という枠を超え、住宅や自動車、小売店など、ユーザーとかかわりのあるさまざまな場所へと広がっていくだろう。モバイルデバイスの製造規模が巨大化するのに伴い、プロセッサやセンサーなど関連部品の分野では、高性能化しながら、低価格化が進んでいる。技術が発展し、それを共有することで、人々の生活は全般的により豊かなものになっていくだろう。

 自動車のスマート化も進む。ユーザーの要望や快適さはもちろん、何よりも重要な安全性に対する感度が向上する。また住宅は、住人の外出や帰宅を把握し、家の中での存在を認識できるようになる。屋内外の環境条件を確認して、住人に快適さを提供できるよう、エネルギー管理プロトコルを監視しながら調整することもできるだろう。住人のスマートフォンが自宅にメッセージを送り、「あと10分で帰宅する」などと知らせることが可能になるのだ。

 住宅は、外気温度と体感温度を確認して、部屋のヒーターを設定する。住人が帰宅した時に最初に行うことだと分かっているからだ。またスマートフォンは、住人のその日一日のスケジュールについてだけでなく、家に帰るまでの45分間にラッシュアワーに巻き込まれていたことや、上司との会議が長引いてストレスを感じていたことなども、住宅に通知する。そこで住宅は、「それなら今晩は、ヘビーメタルは聞きたくないだろう。心地良い音楽をかけてあげようか」と考える。

認知技術が鍵に

 こうした数々のアイデアの実現に向けて、さまざまな技術が進化している。過去20年間にわたり、未来のテクノロジー生活の実現に向けて素晴らしいアイデアが提案されてきたが、今やその実用化も近い。例として、機械学習やコンピュータビジョンなどの、コグニティブ(認知)技術の進歩が挙げられるだろう。

【翻訳:青山麻由子、田中留美、編集:EE Times Japan】

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