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未来のスマホとユーザーは“友達”のような関係に?機械学習で、よりユーザー仕様に(2/3 ページ)

» 2015年02月20日 08時30分 公開

ユーザーの行動パターンを、スマホが把握

 データを共有する場合、アップリンク/ダウンリンクが高速だと、あまり意識せずにデータ共有が完了してしまう。これは、良い点でもあり悪い点でもある。簡単かつ高速で実行されると、知らないうちに何らかのデータをうっかり共有してしまう可能性があるからだ。こういった場合、行動解析が役に立つと考えられている。

 端末がユーザーの行動パターンを学習し、その友人や、信頼を置いている情報源/サイトなどを把握することができる場合は、それほど問題はないだろう。しかしユーザーが、一貫性や予測性のない、潜在的な危険を伴うような行動をとる場合、それに対応するのは非常に難しい。

photo 画像はイメージです

 今後、端末に求められるのは、コンピュータビジョン、センサーフュージョン、機械学習などの技術を利用することによって周囲の状況を理解し、判断することができる機能だ。さらに、収集したデータについて、常時オンのセンシングやオンデバイス機械学習などの技術を用いて内容を推測し、ユーザーの要求を予測して適切な対応を取る必要もある。

 また、スマートフォンのカメラは、数百万画素の高精細な画像を撮影できるだけでなく、その画像から物体や場所を認識したり、内容を解析したりすることもできるようになるだろう。

 次世代スマートフォンでセンサーアレイが拡張されれば、スマートフォンの画面で3次元の世界を再現することができるようになるだろう。ある対象物について、そこまでの距離がどれくらいあるのか、それがどれくらいの速度で近づいてきているのか、または遠ざかっているのかといった、3次元情報を収集できるようになる。例えば、スマートフォンが、「もうそのバスには間に合わないから、走っても無駄だ」と教えてくれる。

 また、AR(拡張現実)が、特に目新しいものではなくなるだろう。スマートフォンが、ユーザーのポケットや財布、ブリーフケースなどの中に入っていないと認識した場合は、ARが自動的に常時オンの状態になる。AR機能によって、周囲に関するさまざまな情報が提示されるようになるだろう。広告主体の煩わしいものではなく、ユーザーが関心を持っている物事に関する情報を知らせてくれるのだ。

 こうした通知をうるさく感じる場合は、スマートフォンに、「もう十分だ」「もう止めてくれないか」と話しかけさえすればよい。どうしてほしいのかを、スマートフォンの指示に従って正確な文章で説明する必要はない。スマートフォンは、言葉の意味を理解して、本当の友人であるかのように適切に対応してくれるからだ。

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