ミズノは、セイコーエプソンのセンサーを用いてバットスイングを解析するシステム「スイングトレーサー」を開発し、2015年5月9日から発売すると発表した。
ミズノは2015年3月16日、バットのグリップエンドにセンサーを取り付けてスイングすることでスイング時間など8つのデータを計測し、バットスイングを解析するシステム「スイングトレーサー」を開発し、同年5月9日から発売すると発表した。
なお、バットに取り付けるセンサーは、セイコーエプソン(以下、エプソン)製で、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)センサー技術を応用し実現した。
野球用品などを手掛けるミズノによると、野球のバットスイングはこれまで、数値データ化するなど科学的に解析することが難しかったという。その理由として、1秒未満のわずかなスイング時間の間に、130km/hを超えるようなヘッド(=バットの先端)スピードなどを取得することが困難だったことを挙げる。
その中でミズノは、エプソンのセンサー技術に着目。「エプソンのセンサーを用いることで、バットスイングに必要なデータを高精度に取得する解析システムが実現できた」(ミズノ)という。
エプソンは2014年4月に、ゴルフクラブにセンサーを取り付けて、ゴルフスイングの各種数値データを取得、解析するシステム「M-Tracer For Golf」(MT500G)を製品化(関連記事:「より遠くに、正確に」、エプソンがゴルフスイング解析システム)。今回の野球のバットスイング解析用センサーユニットは、ゴルフ向けに開発したセンサーユニットを改良することで実現したという。
センサーユニット内部には、ゴルフ向け同様、MEMS技術を用いた3軸加速度センサー、3軸ジャイロセンサーと計6軸のモーションセンサーを内蔵。静止状態からスイングが始まるゴルフと異なり、野球のバットスイングは、動きの中でスイングが始まるなどの違いがあり、そうした違いに対応するための新たな技術を盛り込んだ」(エプソン)という。
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