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Bluetooth Smart通信機能をマイコンに内蔵、無線動作電流と部品点数を低減無線通信技術 Bluetooth(1/2 ページ)

ルネサス エレクトロニクスは、近距離無線通信「Bluetooth Low Energy(Bluetooth Smart)」対応RFトランシーバ機能とその周辺回路を集積したマイコンを開発した。消費電力が極めて小さく、外付け部品の点数とコストの低減を可能とする。

» 2015年05月08日 07時00分 公開
[EE Times Japan]

 ルネサス エレクトロニクスは2015年5月、近距離無線通信「Bluetooth Low Energy(Bluetooth Smart)」対応RFトランシーバ機能とその周辺回路を集積したマイコン「RL78/G1D」を開発し、サンプル出荷を始めた。消費電力が極めて小さく、外付け部品の点数とコストの低減を可能とした。IoT機器など組込みシステム用途に向ける。

 RL78/G1Dは、同社が2015年2月開催のISSCC(International Solid-State Circuits Conference、国際固体素子回路会議)で発表した消費電流の小さいBluetooth Smart対応RFトランシーバ技術*)と、これまで民生/産業機器などに多くの採用実績を持つローパワーマイコン「RL78」の技術を組み合わせた製品となる。

*)関連記事:ルネサス、Bluetooth Low Energy用RFトランシーバで消費電流2.1mAを達成

RL78/G1Dと評価ボードの外観

 内蔵した新開発のRFトランシーバは、Bluetoothコア仕様バージョン4.1に対応している。特に、無線通信動作時の消費電流(通常モード:無線通信距離範囲が5〜10m)は、受信時で3.5mA、送信時で4.3mAと極めて小さい。消費電力が小さいマイコン「RL78ファミリ」と組み合わせることで、その効果は高まり、従来製品に比べてバッテリの使用時間を長くすることが可能である。一例だが、1秒間隔で無線通信を行い、他の無線機器との接続状態を維持する場合、接続を維持するための平均電流は10μAとなり、他社製品に比べると45%も少なくすることができたという。

1秒間隔で無線通信を行い、他の無線機器との接続状態を維持している状態の動作電流 (クリックで拡大) 出典:ルネサス エレクトロニクス
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