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15分でBluetooth機器を開発? 数千ページの仕様書から解放するSIGのツール無線通信技術 Bluetooth(2/2 ページ)

» 2015年06月05日 11時30分 公開
[村尾麻悠子EE Times Japan]
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用途の広がりに対応

 Gao氏は、「Bluetooth Developer Studioを開発した理由は、1つにはBluetoothの市場規模が大きくなり、開発者の数も増えたことがある。また、重要な要素としてBluetoothのアプリケーションの幅が広がったということが挙げられる。(Bluetooth 3.0までの)クラシックBluetoothでは、用途は(主にオーディオ分野に)限られていた。ヘッドフォン用のプロファイルだけ用意しておけば、何百万個もの機器に対応できていたのだ。だが今は違う。アプリケーションの数もプロファイルの数も何百万とある」と語る。企業だけでなく個人が趣味でBluetooth機器を製作する場合もあり、これまでのように数千ページにわたる仕様書を確認してもらうという方法は適用できなくなっているのだ。「Bluetooth Developer Studioのような総合的な開発ツールは、無線技術の中では初めてだ」(同氏)。

SIGの課題

 Bluetooth SIGのメンバー企業は順調に増加しているが、課題もある。とにかく数が多いので、「メンバーにどのような価値を提供できるのか」を常に念頭に置いているとGao氏は語る。Bluetoothへのニーズやアプリケーションが多様化する中、相互運用性を図っていくのも大変な作業だ。ただ、今後もメンバー企業は増やしていく方針である。「メンバー企業は多いほどいい。日本企業の貢献にも期待している」(同氏)。

 現在Bluetooth SIGでは、16のWGが活発に活動している。仕様を決める「Core Specification WG」や、補聴器関連を扱う「Hearing Aid WG」などがある。

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