村田製作所は、2015年10月7〜10日に開催された「CEATEC JAPAN 2015」で、2014年に発足した「村田製作所チアリーディング部」を披露した。2014年と比べて、動くスピードを上げるなど進化した形となっている。本記事は、動画も交えてその様子を紹介する。
村田製作所は、2015年10月7〜10日に開催された「CEATEC JAPAN 2015」で、「村田製作所チアリーディング部」を披露した。村田製作所チアリーディング部とは、10体のロボットがバランスをとりながらダンスを行うグループで、2014年の「CEATEC JAPAN 2014」で発足されている*)。
今回披露したダンスは、2014年と比べて動くスピードが30%上がるなど、進化した形となっている。本記事は、ダンスの様子を動画を交えて紹介する。
*)関連記事:10体のロボットがボールに乗りながら踊る「村田製作所チアリーディング部」発足
ロボットが倒れない仕組みは、3つのジャイロセンサーにある。体の傾きをジャイロセンサーで検知し、オムニホイールで360度全方位の姿勢制御を行っているのだ。これにより、手で軽く押したとしても、バランスが崩れないという。この技術を“スタビリティコントロール”と呼び、自動車の横滑り防止装置などに使われている。
ロボット同士がぶつからないのは、「センシング&コミュニケーションによって実現している」(同社)と語る。ロボットの頭部分には、5つの超音波センサーと4つの赤外線センサーが搭載されている。近くにある2つの発振器から出された超音波と赤外線が到達するまでの時間の差異を用いて、ロボットの位置情報を特定している。
特定した位置情報はロボットのお腹部分にある920MHz帯の無線通信モジュールによって制御システムに送る仕組みだ。制御システムに送られた情報に、京都大学の松野研究室と共同で開発する群制御技術「シンクロナイゼーション」を活用することによって、ロボット同士がぶつからずにダンスすることを可能にしている。
同社は、「村田製作所チアリーディング部は、単なるPRロボットではなく、エレクトロニクスの可能性を感じてほしいと思い開発している。スタビリティコントロールは自動運転、群制御技術は災害のレスキューロボットなどに今後応用できるだろう。新しい技術が、どのように人々の生活に役立つのかを感じてほしい」と語る。
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