R-Car T2については、模型のサーキットを走るミニカーをカメラで撮影し、その映像をイーサネット経由でディスプレイに出力するというデモを披露した。現在、車載アプリケーション分野ではLVDS(低電圧差動信号)を採用するのが主流だ。イーサネットは遅延が発生するという理由で使われないことが多い。ルネサスは、今回のデモで、ミニカーの映像をLVDSでも出力し、イーサネットを使った場合と比較した。結果は、まったく同じタイミングで映っているように見えた。ルネサスによれば、映像が出力されるまでの時間の差は10msもなく、人間の目ではその差は分からないという。
DevCon 2015の大きなテーマの1つでもあった「Renesas Synergyプラットフォーム(以下、Synergyプラットフォーム)」についても、いくつか展示があった。中でも、来場者の注目を集めていたのが、米国の医療機器メーカーBeckersmithのデモだ。Beckersmithは、脳脊髄液を一定の速度で自動的にドレナージ(排液)する機器「FlowSafe」の開発を手掛けている。同社は、FlowSafeの開発にSynergyプラットフォームを用いたことで、開発期間を大幅に短縮することができたという。
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