当初の私の予想である、「『モテたい』から『こそ』ダイエットをする」とは、言い切れないことが分かってきたのです。
まずアンケートの結果から得られた、ダイエットの目的を示します。
このアンケートでは、ダイエットの目的を「美容」と「健康」の2つの観点を、Yes/Noで答えていただいているため、このような結果になっていると考えられます。
そこで、次に、インターネット上の投稿サイトを使って「あなたのダイエットの目的は何ですか?」と尋ねてみました。その結果は以下の通りです。
投稿サイトの回答は「外見」「衣服」「病気」の3つが主要を締めており、やはり、「モテたい」は登場してきません。
それでも、まだ私は、「『モテたいからです』とは、生々しくて、掲示板には書きにくいかもしれないよなー」と考えていました。
しかし、私の希望的観測に、最後のトドメを刺したのは、アンケートから得られた結果でした。
詳しい解説は省きますが、この推論結果が示しているのは、こういうことです。
ダイエットを健康目的で行っている人の方が、美容目的で行っている人より、25%以上も強く「モテたい」と思っている(健康目的のみ人のモテたい度89%、美容のみの人のモテたい度→64%)
「江端が混乱していること」を、以下に簡単に図解します。
「モテたい」と考えている人が、ダイエットを実施中であることは、アンケート結果からも明らかです。
しかし、美容ダイエットを目的としている人が、必ずしも「モテたい」と思っている訳ではないのです。
つまり、
美容ダイエットを何のためにしているか? ⇒ ×モテたいため ○美容のため
ということです。
『異性の目を気にするため』とか、『異性にチヤホヤされるため』とか、そのような理由を一切必要とすることなく、「美容ダイエット」の目的は、「美容のため」それ自体で閉じているのです。
これは、例えるのであれば、「志望校に合格するために受験勉強をしている」のではなく、「受験勉強をするために、受験勉強をしている」ということと、同じことです。
これは「ダイエット」と「異性へのアピール」の間に強いリンクがあると信じこんでいた私の予想を、完全に裏切るものでした。冒頭で、「招待講演で『正直に申し上げて、全く訳が分かりませんでした』と言って謝罪した」のが、まさに、このことだったのです。
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