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» 2015年10月22日 11時30分 公開

ダイエットの目的は…… 結局、ダイエット!?世界を「数字」で回してみよう(21) ダイエット(5/7 ページ)

[江端智一,EE Times Japan]

 ―― とは言え、この「美容ダイエット」の解析結果から導いた結論(美容のために美容ダイエットをしている)を、「ダイエット一般」まで拡張する(ダイエットのためにダイエットをしている)ことは、ちょっと論理の飛躍が過ぎるのではないか、と不安になってきました。

 そこで、再度、この仮説を整理して考えてみました。

(1)「ダイエットのためのダイエット」を、てっとり早く実現する方法は、ダイエットの「失敗」と「再開」を繰り返すことである。

    

(2)一方、「ダイエットの失敗」は、一般的にネガティブなものになる。具体的には、『自分の意思が弱い』ことや、『自分がキレイでないことを認識している』ことを自分で認め、また、他人に知られることになる。

    

(3)このような「ダイエットの失敗」は、他人には知られたくないし、失敗の度に、自分の心が苛(さいな)まされたら、自分の心が壊れてしまう。

    

(4)これを回避する、最も簡単な方法は、ダイエットの失敗を「他人の責任」にすることである。

 ということは、
「他人の責任にする人」が、「失敗を他人に開示しない」という傾向があることを示せれば、私のこの「ダイエットのためのダイエット」仮説は、(4)(3)(2)(1)の逆のルートをたどって補強できると考えました。

 で、そのような傾向があるかと問われれば ―― 実は、あるのです

 まず、「自分のダイエットを他人と共有する」ことと、「責任転換」を、下図のような因果関係として把握してみました。

自分のダイエットの開示と責任転換

 次に、この因果関係を、ベイジアンネットワークで設計し直し、アンケート結果を突っ込んでみました。得られたベイズ推論の結果を以下に示します。

 まず、最初に「ダイエットの失敗は自分の責任である」と考えている人についての推論結果を示します。

第三者への振る舞いその1

 実に95%以上の人が、自分のダイエットを他人に隠そうとしていませんし、他人のダイエットの成功に対しても不愉快とは感じていません(9%)。

 では、問題の「ダイエットの失敗は他人の責任である」と考えている人について示してみましょう。

第三者への振る舞いその2

 今度は、約半数の人が、自分のダイエットを他人に隠そうとしていますし、他人のダイエットの成功に対しても、実に3倍以上の人が不愉快と感じていることが分かります(24%)。

 このように、ダイエット失敗を「他人の責任」と考えたい人ほど、「ダイエットの情報を共有しない」「失敗を他人に開示しない」という傾向があることは明らかでした。

 この結果によって、「ダイエットをしている人の多くが、『ダイエットのためにダイエットをしている』」という仮説を、補強できるのではないかと考えています。

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