東芝情報システムは、「組込み総合技術展 Embedded Technology 2015(ET2015)」で、2015年11月18日に発表したEthernet AVBソリューションを展示した。
東芝情報システムは、2015年11月18〜20日にパシフィコ横浜で開催されている「組込み総合技術展 Embedded Technology 2015(ET2015)」で、2015年11月18日に発表したEthernet AVBソリューションを展示した。
同ソリューションは、フリースケール・セミコダクタのプロセッサ「i.MX」向けに、東芝がネットワークの最適化を行った。これにより、大容量のHD画像を数ミリ秒という低遅延で転送できる。複数の受信機で同期のとれた画像受信も可能。車載機器や監視カメラなどの高画質とリアルタイム性が求められる用途に向けて展開していくという。
従来のデータ転送に用いていたイーサネットは、大容量のHD画像や映像を転送すると、画質の低下や大幅な遅延が生じていた。Ethernet AVBは、イーサネットの標準技術を用いてリアルタイムで大容量のデータ転送を可能にする規格。大容量のデータが転送されネットワークに負荷がかかったとしても、特定の用途に向けて帯域を予約をするので、大容量のデータでも低遅延で転送できるという。
同社は、競合製品との比較について「他社のEthernet AVBのソリューションは音声しか対応していない場合が多い。しかし、当社のソリューションは、チップ側のノウハウを持つフリースケールと、東芝情報システムのネットワークを上手く組み合わせたことによって、動画に関しても低い遅延で転送することができた」と語った。
同ソリューションは2016年春に製品化を予定。今後の展開としては、物理層の無線化や車載向けネットワーク「BroadR-Reach」、IoT向けの対応(クラウドサービス、セキュリティ技術、故障診断などの追加)を行っていくという。
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