もう1つのコア技術はMOR(Moving Object Remover)と呼ぶ技術である。この技術は、フルHDの非圧縮画像を用い、画素単位で人物(動体)と背景を分離/合成する。これにより、1台のカメラで撮影した映像を、1つは監視映像としてそのままレコーダーに記録する。これとは別に、人物を透明にして重畳したMOR映像を生成することができる。
MOR映像は、人物を特定できるような情報を排除したデータとなる。リアルタイムモニタリング用としてデータ伝送する場合などに有用である。MOR技術は、商業施設などに来店した客の人数をカウントしたり、人物の動線/滞在時間を可視化したりする用途にも適しているという。
技術説明会では、遠隔地にある店舗の陳列ケース/商品棚に並べられた商品を、MOR映像で管理する事例なども紹介した。このデモでは店舗内に設置された3台のカメラから、15分ごとに最新のMOR映像が管理センターに送られてくる。管理センターに設置されたモニター画面には、商品棚にある商品の在庫状況や補充状況などの最新情報が表示され、容易に確認することができることを示した。
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