ラティスセミコンダクターのアジアパシフィック地域事業開発担当シニアマネージャを務める陳英仁氏は、「CrossLinkは、FPGAの柔軟性とASSPのパフォーマンスを活用し、ビデオアプリケーションに特化して開発した。LUT数やI/O数、メモリ容量なども最適化している」という。 CrossLinkの主な用途は、VRヘッドセットやドローン、デジタル一眼レフカメラ、スマートフォン、タブレット端末、ウェアラブル端末などである。
CrossLinkの評価ボードは既に供給を始めている。ICはUMCの40nmプロセスで製造する。量産開始は2016年8月を予定している。価格は明らかにしなかった。
発表会場では、4つの応用事例を紹介した。「カメラのマルチCSI-2ブリッジ」では、複数のイメージセンサーを1個のイメージプロセッサに接続したデモを行った。魚眼レンズのイメージセンサーを用いると、全方位の映像データを取り込むことができるという。
「1対2デュアルMIPI DSIスプリットブリッジ」では、アプリケーションプロセッサからの出力を、CrossLinkを用いて2台のディスプレイに表示するデモを行った。バーチャルリアリティーなどの用途を想定している。
「RGBからMIPI DSIへのディスプレイブリッジ」は、産業用途を想定した。産業用プロセッサは映像データがRGBで出力されるケースが多い。CrossLinkを介することで、DSIを備えたディスプレイ装置にも表示させることが可能となる。
そして、「2つのMIPI DSIから2つのMIPI DSIへのブリッジ」である。CrossLinkによりコマンド変換を行うことで、同一コマンドの製品に統一したシステムにする必要がなく、ディスプレイ装置の選択肢が拡大するという。
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