図5の基板を観察するとチップが実装されていないランド端子がむき出しになっている部分が3カ所あることが判明した。
未実装のパッドから32ピンの端子を持つチップなど3チップが実装されていないと推測され、C600は最小構成の製品である可能性が高いものと考えられる。
この3チップ分のスペースに、他のファンクションチップを実装すればさらに高機能なスマートウォッチに展開ができるようにあらかじめ設計されているのではなかろうか。
この3チップ分のスペースには恐らく、Wi-Fiチップ、3軸ジャイロ(角速度)センサー、GPSチップが搭載されるではないかと思っている。この根拠となる情報も次回以降のMediaTekチップの開封後の報告と合わせて紹介する予定だ。
iaiwaiのスマートウォッチC600は、中国ローカルなまったく注目されない製品である。しかし他のスマートウォッチにはないGSMによる通信ができるなどの特長を持っている。また同じ基板でも実装されないチップがあることで発展性さえも垣間見ることができる構造となっている。この空いたランド端子部にWi-Fiチップなどが搭載され、さらに機能がアップしたスマートウォッチがiaiwai、または別のメーカーから発売されていくのかもしれない。
(次回に続く)
【連載第3回での一部表現を訂正します】
本連載第3回「中国製Wi-Fiルーターから見えるLTEモデム事情」で、一部、誤認があったため、この場を借りて、訂正いたします。
第3回で取り上げた中国KinLeのWi-Fiルーター「4G-205B」の説明書にあった「Mi-Fi」との記載を誤字ではないかと記載しましたが先般、読者より「一部ではWi-FiルーターをMi-Fiと呼ぶ」との指摘をいただき、確認の結果、「Mi-Fiは、商品呼称であり誤字ではなかった」と訂正させていただきます。
⇒「製品分解で探るアジアの新トレンド」連載バックナンバー
Qualcommにも真っ向勝負、手ごわい中国メーカー
中国中堅タブレットにみたIntelの執念
スマホ台頭の陰で地位を失った“日の丸半導体”
アジアの聯発科技が世界のMediaTekに化けるまでCopyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
記事ランキング