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1000fpsで投影できるプロジェクター、TEDが販売最小遅延は3ミリ秒

東京エレクトロンデバイス(TED)は2016年10月19日、8ビット階調の映像を最大1000フレーム/秒(fps)、最小遅延3ミリ秒で投影できるプロジェクター「DynaFlash」の販売を開始した。

» 2016年10月19日 11時00分 公開
[庄司智昭EE Times Japan]

PCI Express 光I/Fを採用

 東京エレクトロンデバイス(TED)は2016年10月19日、8ビット階調の映像を最大1000フレーム/秒(fps)、最小遅延3ミリ秒で投影できるプロジェクター「DynaFlash」の販売を開始した。価格は400万円(税別)。プロジェクションマッピングや3次元形状計測、拡張現実(AR)システム、ロボットビジョンなどの用途に展開するという。

 DynaFlashは、Texas Instrumentsの0.7型デジタルミラーデバイス(DMD)チップと、高輝度なLED光源を用いている。光量は500ルーメン。FPGAに組み込んだ高速制御回路を開発し、同回路を用いてDMDとLEDを制御することで、最大1000fpsを実現した。

プロジェクター「DynaFlash」のイメージ (クリックで拡大) 出典:TED
2015年7月に公開した「DynaFlash」のデモ映像 出典:石川、渡辺研究室

 TEDと東京大学の石川正俊、渡辺義浩研究室は、2014年5月からプロジェクターのフレームレートを高速化する研究を進めてきた。従来のプロジェクターは30〜120fpsが主流だが、2015年7月に1000fpsを実現する試作機の開発を発表している。

 今回、試作機から小型化とインタフェースの改良を行ったとする。筐体サイズは260×270×120mm、重さ4.5kgと一般的なプロジェクターと同等のサイズとなった。そのため、持ち運びが可能になる。また、画像処理用PCとのインタフェースは、試作機はメタルケーブルを用いていたが、PCI Express 光I/Fを採用。これにより、画像処理用PCと離れた場所に設置できるようになり、天吊りするといった利用も可能にした。

 同製品は、TEDの自社ブランド「inrevium(インレビアム)」の1つとして展開される。TEDは、カスタマイズや同製品に関連するデザインサービスの販売も行うとした。

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