Broadcom(ブロードコム)が2016年度第4四半期の業績を発表した。2016年はBroadcomにとって、Avago Technologiesと旧Broadcomの統合が完了した重要な転換期になったと、CEOのHock Tan氏は述べている。
Broadcomは2016年12月8日(米国時間)に、同年12月1日を末日とする2016年度第4四半期の業績を発表した。純損失が6億6800万米ドル、売上高は41億4000万米ドルだったという。
同社の2016年度第4四半期の純損失は、同年第3四半期の3億1500万米ドルと比べて大きく増加しているが、売上高は同四半期比で9%増となる。
非GAAPベースの利益は15億4900万米ドル、希薄化後の1株当たり利益は3.47米ドルとなり、アナリストの予測を上回る結果となった。
Broadcomの予測によれば、2017年度第1四半期の売上高は39億〜48億米ドル、設備投資費は約3億3000万米ドルをそれぞれ見込んでいるという。
Broadcomの2016会計年度におけるGAAPベースの純損失は18億6000万米ドルで、売上高は132億2400米ドルだった。同社は2016年に、Avago Technologiesによる買収で、新生Broadcomとして生まれ変わった。このため、Broadcomの2016会計年度の売上高は、買収前の2015年度比で92%増となる。
Broadcomのプレジデント兼CEO(最高経営責任者)であるHock Tan氏は、四半期報告に続いて行われたアナリストとのカンファレンスコールの中で、「当社にとって2016年度は、新生Broadcomとしての企業統合を完了させるという、重要な転換期となった」と述べている。
Tan氏は、「2016年第2四半期が始まると同時に買収手続きが完了したため、旧Broadcomの統合作業を大きく前進させることができた」と述べる。
Avago TechnologiesとBroadcomの合併買収は、Avago TechnologiesがBroadcomを買収する形で行われ、2016年2月に手続きが完了している。誕生した新企業は、社名に「Broadcom」を継承し、その年間売上高は以前と比べて約2倍に増加した。
Broadcomは2016年11月に、Brocade Communications Systemsを59億米ドルで買収すると発表した。買収手続きは、2017年中に完了する見込みだという。
Tan氏は、「Broadcomは今後も、新たな合併買収のチャンスに備えることにより、株主に利益を還元していきたい」と述べる。
また同氏は、「当社は2017年以降も、事業の持続可能性を維持していくことにより、さらに利益性を高めていけると考えている。長期的な営業利益率としては、旧Broadcomと比べて大幅増となる45%を達成できる見込みだ」と述べている。
【翻訳:田中留美、編集:EE Times Japan】
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