東芝が、3次元(3D)NANDフラッシュメモリ「BiCS FLASH」の生産拡大に向け、四日市工場の新製造棟(第6製造棟)の起工式を行った。第1期の完成は2018年夏になる見込み。3D NANDフラッシュや新規メモリの開発を行う開発センターも、第6製造棟に隣接して建設される。
東芝は2017年2月9日、NAND型フラッシュメモリを製造する四日市工場(三重県四日市市)の新製造棟である第6製造棟と開発センターの起工式を行った。
第6製造棟は、3次元NANDフラッシュ「BiCS FLASH」の生産拡大に向けて建設するもので、四日市工場の第5製造棟と同様に2期に分けて建設する。第1期分の完成は2018年夏になる予定だ。
開発センターは、第6製造棟に隣接して建設されるもので、3D NANDフラッシュや新規メモリの開発を行うための施設になる。開発センターは2017年末に完成する予定だ。
第6製造棟における設備導入、生産開始時期、生産能力および生産計画については、市場動向を見ながら今後決定していくという。東芝の広報によると、同社は、2016年度〜2018年度の3年間で、8600億円をフラッシュメモリ関連に投資する予定だという。そのうち3600億円を第6製造棟の建設や設備導入に割り当てる。「これらの金額は東芝単体としての予算であり、今後、例えばWestern Digital(ウエスタンデジタル)などとの共同投資が決まれば、投資額が増える可能性もある。ただし、現時点では何も決定していない」(東芝広報)
なお、ウエスタンデジタルは2017年2月、64層構造の3D NANDフラッシュ(BiCS3)として512Gビット品を開発し、四日市工場で試験生産を始めたと発表している。2017年後半より量産を開始する予定だ。
東芝は2017年1月、同年3月31日をメドにメモリ事業を分社化すると発表した。分社化するのは、現在は社内カンパニーであるストレージ&デバイスソリューション社が扱う事業のうち、SSDを含むフラッシュメモリ事業である。
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