2016年第4四半期(10〜12月)、中国のスマートフォン市場におけるAppleのシェアが、同社が中国市場に参入して以来、初めて下がったことが明らかになった。中国の消費者は、“国産”のスマートフォンを購入するようになっているようだ。
OPPO、Huawei、vivo、Xiaomiという中国の4大メーカーの、中国における2016年第4四半期のシェアは、合計すると57%となった。前年同期の46%から増加している。
IDCによると、2016年における中国のスマートフォン市場は、2015年に比べて9%成長した。2016年第4四半期だけ見ると、前四半期比で17%成長している。
順位 | メーカー名 | 2016年10〜12月 出荷台数 |
2016年10〜12月 市場シェア |
2015年10〜12月 出荷台数 |
2015年10〜12月 市場シェア |
前年同期比 増減 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | OPPO | 2450万台 | 18.1% | 1170万台 | 10.2% | 109.2% |
2 | Huawei | 2290万台 | 16.9% | 1790万台 | 15.7% | 27.7% |
3 | vivo | 2170万台 | 16.0% | 1100万台 | 9.7% | 96.4% |
4 | Apple | 1490万台 | 11.0% | 1710万台 | 15.0% | ▼12.8% |
5 | Xiaomi | 1010万台 | 7.4% | 1690万台 | 14.8% | ▼40.5% |
その他 | 4160万台 | 30.7% | 3970万台 | 34.7% | 5.0% | |
合計 | 1億3570万台 | 100.0% | 1億1430万台 | 100.0% | 18.7% | |
出典:IDC |
中国市場におけるAppleのシェアは2016年第4四半期に、初めて下がった。
中国における「iPhone」の出荷数は、2016年は4490万台で、2015年の5840万台よりも減少した。シェアも、2015年から4ポイント減少して9.6%となっている。
2016年の中国市場における上位3メーカーはOPPO、Huawei、vivoだ。OPPOの販売台数は7840万台。7660万台を販売したHuaweiが2位に続く。
IDCのアジア太平洋地域を担当するシニアマーケットアナリストTay Xiaohan氏は、「ユーザーは、より多くのアプリを使用するようになっている。そのため、さらに高性能なスマートフォンを求める傾向が強くなり、2016年第4四半期の好調につながった」と分析している。「比較的小規模の都市でも同様のニーズがあり、OPPOとvivoは、これらの都市でミッドレンジの機種を積極的に販売していた」(同氏)
ただ、Appleのシェアは回復する見込みがある。IDCは、中国のiPhoneユーザーは、2017年に発売される予定の新機種を待っている状態なので、Appleの2017年の売上高(中国での)を押し上げる原動力になるだろうとみている。2017年は、iPhoneの“10周年”でもある。ハイエンドのアンドロイド端末ユーザーの中には、これを機にiPhoneへの乗り換えを検討している者もいるという。
Appleは2017年1月、2017年度第1四半期(2016年10〜12月)の決算を発表した。売上高は784億米ドルと過去最高を記録したが、中華圏での売上高は162億米ドルと、2016年度第1四半期(2015年10〜12月)の183億7000万米ドルに比べて12%減少した。
【翻訳、編集:EE Times Japan】
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