ロームも2010年に世界で初めてSiC-MOSFETの量産、日本初のSiC-SBD(ショットキーバリアダイオード)量産を開始している。ローム常務取締役でディスクリート生産本部長兼モジュール生産担当の東克己氏は、2016年9月に行ったEE Times Japanのインタビューに対して「電気自動車にSiC-SBDが採用されるなど、SiCデバイスの外販市場ではおおよそ2割程度の世界シェアを獲得できていると思う」と語っている。
パワー半導体、シリコンの置き換えは何年も先
ドイツで開催されたパワーエレクトロニクスの展示会「PCIM Europe 2016」では、SiCとGaNを用いたパワー半導体が多く展示された。パワーエレクトロニクス業界に40年以上身を置く、ECPE(European Center for Power Electronics)のプレジデントを務めるLeo Lorenz氏に、現在のパワー半導体の動向について話を聞いた。
SiC技術、成熟期はすぐそこに――ローム
パワー半導体の展示会「PCIM Europe 2016」(2016年5月10〜12日、ドイツ・ニュルンベルク)で、ROHM SemiconductorはSiCパワーデバイスの製品群を展示した。コスト面ではシリコンに比べて不利なSiCだが、業界では6インチウエハーへの移行も始まっていて、低コスト化が進むと期待されている。