低価格のUSBベースでVNA市場に参入、Tektronix:ボックス型より価格4割安く(2/2 ページ)
低価格化、小型化を図ったが性能について瀬賀氏は「妥協していない」と言い切る。TTR503A/TTR506Aともに、フル2ポート、2パスを備え、ダイナミックレンジは122dB。能動部品、回路の評価に不可欠なバイアスティを内蔵。「ボックス型のVNAと性能、機能は同じ」(瀬賀氏)
RFエンジニアの不足に対しては、使いやすさを追求したユーザーインタフェース(UI)を備えたソフトウェア「VectorVu-PC」(無償)を用意した。VectorVu-PCは、PCベースのシミュレーション環境での開発に慣れた若手技術者向けにプルダウンメニューベースのUIを提供。さらに、熟練のRFエンジニア向けに従来のボックス型VNAと同じ操作性を持つUIも用意し「誰にとっても使いやすいUIになっている」(瀬賀氏)とした。
ソフトウェア「VectorVu-PC」の概要 (クリックで拡大) 出典:テクトロニクス
テクトロニクス 代表取締役 Kent Chon氏
Tektronixは2017年、「半導体、部品」「インダストリアル」「自動車」「ネットワーク機器」「教育、研究機関」という5つの成長分野、アプリケーションにフォーカスするという事業戦略を掲げている。
そうした中で、VNAを含むRF用計測器の強化を進めている。このほどテクトロニクスの代表取締役に就任したKent Chon氏は「フォーカスする5つの成長分野、アプリケーションの中でもインダストリアル領域で、IoT化が進展しRFの応用が進んでいる。IoTには、規模の小さな企業も多く参入する見通しで、誰でも扱えるRF用計測器の需要は拡大する」とTTR500シリーズなどRF用計測器ビジネス成長に向けた期待を語った。
- 測定時間を1/10に短縮するベクトルネットワークアナライザ
キーサイト・テクノロジーは、ベクトルネットワークアナライザ「ENAシリーズ」として「E5080A」を発表した。従来製品に比べてダイナミックレンジを広げるなど基本性能を向上させることで、テスト時間を従来の1/10に短縮することが可能となる。また、操作性を高めることができる新たなGUIも採用した。
- テクトロ、SiC/GaN用の完全自動テストシステム
テクトロニクスは2016年10月26日、SiC(炭化ケイ素)、GaN(窒化ガリウム)などの次世代パワー半導体材料での使用に適した、完全自動のテストシステム「S540型」を発表した。
- 基本を極める、テクトロが新型ベーシックオシロ
テクトロニクスは、ベーシックオシロスコープ「TBS2000」シリーズを発表した。新たに強化した波形の観測と測定機能を、次世代のベーシックオシロスコープの新基準と位置付ける。
- 第4世代シリアル規格に理解があるBERT
テクトロニクスは2017年2月、SAS4やPCI Express 4.0などの最新シリアルインタフェース規格のレシーバーテスト用の新しいビットエラーレートテスター(BERT)を発表した。リンクイコライゼーションなどプロトコルハンドシェイクをBERTで行える機能を備える。
- 通信の高速化と電力効率向上トレンドに追従、オシロは汎用より用途特化へ
テクトロニクスは、通信の高速化や電力効率の向上などに向けたテストソリューションの提供に注力している。これを実現していくために、技術革新とカスタマーフォーカスを重視した製品戦略を強化する。
- パラメーター解析、テスト設定時間を大幅短縮
テクトロニクスは、セットアップ時間の短縮など測定作業の効率を高めることができるパラメーターアナライザー「ケースレー4200A-SCS型」を発表した。
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