オンセミ、日本で“パワーデバイスリーダー”目指す : ON Semiconductor日本法人 社長 滝口修氏 (3/3 ページ)
EETJ 日本市場の売上高拡大に向けては、高シェアのイメージセンサーに続いて、パワー/アナログ半導体でのシェア向上が不可欠です。ただ、パワー、ディスクリート分野では、日系メーカーとの競合が避けられません。
滝口氏 国内のパワーディスクリート市場は、これまで日系メーカーが高いシェアを誇ってきたのは事実で、過去は、外資系メーカーに対し門戸は開いていなかった。しかし、最近ではそうした事情は大きく変わってきている。
顧客は半導体メーカーに対し長期供給面での懸念を抱くようになった。そして、リスクを軽減するために、従来は1社から調達していたディスクリート部品も、複数社から購入し、バックアップを用意するようになった。バックアップとしては、日系、外資系を問わず、長期供給が可能な、安定した経営状況のメーカーが求められている。いわば、顧客の門戸は開いた状態になったわけだ。そこで、オンデマンドではなく、能動的な営業を仕掛けることで、(シェア向上の)チャンスは大いにあると見ている。
かなり性能の優れたパワーMOSFET、IGBT製品群の他、SiC(炭化ケイ素)、GaN(窒化ガリウム)を使用した、いわゆる次世代パワーデバイスも手掛けており、技術的優位性はある。“イメージセンサーリーダー”とともに、“パワーデバイスリーダー”としての地位を日本で築きたいと考えている。
旧三洋の組織消えるも、日本への積極投資継続
ON Semiconductor(オン・セミコンダクター)は2016年11月、都内で戦略説明会を実施。Fairchild Semiconductor(フェアチャイルド・セミコンダクター)の買収に合わせて実施した事業組織の狙いや、日本への投資方針などを明らかにした。
オンセミ、フェアチャイルドブランドは維持せず
2016年9月19日(米国時間)に、フェアチャイルド・セミコンダクターの買収完了を発表したオン・セミコンダクター。同社は、“世界初のICメーカー”の名は残さずに製品群を統合していく。
EUVと液浸、FinFETとFD-SOI、GFの強みは2点張り
2017年5月31日、来日したGLOBALFOUNDRIES(グローバルファウンドリーズ/GF)CMOSプラットフォーム事業部シニアバイスプレジデントのGregg Bartlett氏に7nm FinFET、12nm FD-SOIの開発状況などについてインタビューした。
合併の決断と、国内最大級半導体商社として向かう先
2017年4月1日、国内最大級の売り上げ規模を誇るエレクトロニクス商社「ネクスティ エレクトロニクス」が発足した。自動車向け半導体、電子部品販売に強い豊通エレクトロニクスと、民生機器向けなど幅広い用途向けに半導体デバイス販売を手掛けるトーメンエレクトロニクスが合併して誕生した。なぜ、両社は合併し、この先どこに向かうのか。ネクスティ エレクトロニクス社長の青木厚氏にインタビューした。
ルネサス呉CEO、2017年度は「売り上げ上昇する」
ルネサス エレクトロニクスの社長兼CEOの呉文精氏は2016年12月、EE Times Japanのインタビューに応じ、2017年度(2018年3月期)は売り上げ上昇を伴う成長を実現するとの意向を示した。Intersilの買収についても「順調に進んでいる」とした。
電気自動車、今後のパワー市場のけん引役に
フランスの市場調査会社によると、今後のパワーエレクトロニクス市場をけん引するのは、電気自動車(EV)やハイブリッド自動車(HEV)だという。ただ、EVやHEVは補助金など政策も絡むことから、同市場の未来が明るいかどうかは、政治的な要素も関係してくる。
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