日本テキサス・インスツルメンツ(日本TI)は、Ethernet(イーサネット)対応マイコン「MSP432E4」を発表した。産業用ゲートウェイ製品などの設計を簡素化することができる。
日本テキサス・インスツルメンツ(日本TI)は2017年11月29日、Ethernet(イーサネット)対応マイコン「MSP432E4」を発表した。ビルや工場内に設置された大量のセンサー情報を集約し、クラウド側に伝送するゲートウェイ製品などの用途に向ける。
日本TIは、さまざまなネットワーク環境に対応しつつ、より強固なセキュリティ機能が求められるIoT(モノのインターネット)機器の開発を支援するための「SimpleLinkマイコン製品プラットフォーム」を提供している。このプラットフォームには、各種無線/有線通信規格に対応するマイコン製品や、共通のソフトウェア、開発ツール群が含まれる。
MSP432E4は、同プラットフォームを拡充するため用意した。動作周波数が120MHzのARM Cortex-M4Fコアをベースに、イーサネットMACとPHYを集積している。USBやCANなどのインタフェース、AESやDESなどセキュリティアクセラレーターなども組み込んだ。
MSP430マイクロコントローラ事業のプロダクトマーケティングマネジャーを務めるDave Smith氏は、「膨大なコネクテッドデバイスを効率よく管理するために、TIはインテリジェントゲートウェイの導入を提案している。大量のセンサーから収集したデータを、グループ単位で管理することにより、クラウド側の処理負荷をオフロードすることができる」と話す。SimpleLinkマイコン製品プラットフォームは、こうしたエッジ側のネットワーク環境を比較的容易に構築し、クラウド側にデータを効率よく伝送するためのソリューションを提供する。
Smith氏は、SimpleLinkマイコン製品プラットフォームの活用事例として、ビル管理サービスやファクトリーオートメーションにおけるネットワークシステムを紹介した。
MSP432E4は既に量産出荷中で、参考価格は1000個購入時の単価が9米ドル。MSP432E401Y搭載のLaunchPad開発キット「MSP-EXP432E401Y」の単価は19.99米ドルである。
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