日本テキサス・インスツルメンツ(日本TI)は、大量購入時の単価がわずか0.25米ドルのセンシング用途向け新型マイコンを発表した。
日本テキサス・インスツルメンツ(日本TI)は2017年11月22日、大量購入時の単価がわずか0.25米ドルのセンシング用途向け新型マイコンを発表した。消費電力が極めて小さいバリューライン・センシングマイコン製品「MSP430」ファミリーにおけるエントリーレベルの製品と位置付ける。
新製品は2品種で、内蔵するメモリ容量が0.5kバイトの「MSP430FR2000」と、メモリ容量が1kバイトで分解能10ビットのA-Dコンバーターも集積した「MSP430FR2100」がある。新製品はオンラインストア「TI store」より購入できる。1000個購入時の単価は0.29米ドルだが、5万個規模の大量購入でさらに安価となる。
TIのMSP430マイクロコントローラ事業プロダクトマーケティングマネジャーを務めるDave Smith氏は、「MSP430ファミリーは、用途に応じて使用頻度の高いアナログ/デジタル機能をカスタマイズできるなど、柔軟性に優れたマイコン製品である。応用機器の市場投入も短期間で行える」と話す。例えば、タイマー機能やパルス幅変調機能、システム機能、通信機能など4つのカテゴリーで25種類の機能をカスタマイズすることができるという。データ収集、伝送時にスリープ状態から動作状態に移行する時間の設定および変更なども容易に行える。これによって、電力消費を最小限に抑えることができるという。
また、他のMSPマイコンファミリー製品で開発済みのプログラムコードを再利用することも可能で、システム設計の変更があっても移植が容易である。
新型のMSP430 LaunchPad開発キット「MSP-EXP430FR2433」も同時に発表した。この開発キットにはMSP430FR2433マイコンを実装している。「Energy Trace」機能付きeZ-FETデバッガーなども搭載しており、応用製品のシステム開発や評価を迅速に行うことができる。
MSP-EXP430FR2433の参考価格は通常9.99米ドルだが、2017年12月31日までは4.30米ドルの特別価格で販売する。
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