PALTEKとDMP、エッジAIソリューションで協業:Xilinx製FPGAを活用
PALTEKは、Xilinx製FPGAを活用したエッジAIソリューションを提供するため、ディジタルメディアプロフェッショナル(DMP)と協業する。
PALTEKは2018年8月、GPUやAI(人工知能)技術などのライセンスビジネスを行うディジタルメディアプロフェッショナル(DMP)と協業すると発表した。両社は、Xilinx製FPGAを活用したエッジAIソリューションを提供する。
AI技術の活用は、自動運転や金融、製造業などに加えて、ヘルスケアや行政といったサービス分野にも広がる。従来は、高い処理能力を備えたクラウド側で、収集したデータの解析や分析、判断を行ってきた。ところが、接続される端末が膨大となり、データ通信時の遅延やセキュリティなどが大きな問題となっている。このため、エッジ側の処理能力を高める動きが出てきた。
DMPは、小型で、高い性能と少ない消費電力を両立させたAIプロセッサ「ZIA DV700」や「ZIA DV500」を開発し、供給している。ディープラーニングの推論処理を分散させることで、エッジ側の機器に搭載されたCPUやGPUの処理負荷を軽減することができるという。これらのAIプロセッサは、「Caffe」や「Keras」などオープンなディープラーニングのフレームワークに対応しており、これらのフレームワークで開発されたアプリケーションは、そのままDMPのAIプロセッサ上で動作する。
PALTEKは、16nmプロセスで製造されるXilinx製FPGA「Zynq UltraScale+ MPSoC」などを提供している。これらの製品には専用の並列演算用ハードウェアが実装されており、エッジ側の機器にディープラーニングの学習モデルを迅速に実装することができるという。
両社は協業により、AIプロセッサ技術とFPGA製品を組み合わせたエッジAIソリューションを提供し、技術サポートも含めてIoT機器へのAI機能実装を支援する。
- FPGAが可能にするIoTエッジコンピュータ
PALTEKは、「第6回 IoT/M2M展【春】」で、「FPGAを用いたIoT(モノのインターネット)エッジコンピューティング」や「インダストリアルIoTパッケージ」などのデモ展示を行った。
- FPGAを使い切る高性能コンピューティングを提案
PALTEKとベクトロジーは2017年4月から、ビデオ処理や機械学習、ビッグデータ分析などハイパフォーマンスコンピューティングをFPGAで実現するためのボードベースプラットフォーム「DATA BRICK」の販売を開始する。GPUなどでは実現が困難な高速処理性能をFPGAボードと、FPGA設計ノウハウで実現する。
- マクニカ、工場や事務所などでのAI×IoT導入を支援
マクニカは、「第7回 IoT/M2M展【春】」で、AI(人工知能)技術を活用した製造ラインにおける予知保全・異常検知システムなどのデモ展示を行った。
- AI性能20倍、Xilinxが7nm世代製品「ACAP」発表
Xilinxは2018年3月19日(米国時間)、7nmプロセスを用いる新たな製品群「ACAP」(エーキャップ)を発表した。新たなプログラマブル演算エンジンなどを搭載し、現行のFPGA製品よりも20倍高いAI(人工知能)演算性能を発揮するという。
- XilinxがDaimlerと協業、「自動運転の主役はFPGA」
Xilinxは2018年6月26日(米国時間)、Daimler AGと自動運転などの車載システム開発で協業すると発表した。Xilinxの車載プラットフォームをDaimler AGに提供し、Mercedes-Benzブランドの市販車に搭載する予定だ。
- Xilinx、エッジ〜クラウドの機械学習に対応
Xilinx(ザイリンクス)は、応答性に優れたビジョンシステムを極めて短い期間で開発することが可能となる「reVISIONスタック」を発表した。エッジからクラウドまで広範な機械学習(マシンラーニング)の処理を行うアクセラレーションプラットフォームを迅速に開発することができる。
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