エレクトロニクスの国際標準化団体IPCが主催するはんだ付けコンテストの世界大会「IPCはんだ付・リワークワールドチャンピオンシップ2019」(米国サンディエゴ)が2019年1月29〜30日に開催され、日本代表でピーダブルビーの松並亮輔氏が優勝した。今回で9回目を迎えた同大会での日本代表の優勝は初めて。また、史上初のパーフェクトスコアを達成する快挙も成し遂げた。
エレクトロニクスの国際標準化団体IPCが主催するはんだ付けコンテストの世界大会「IPCはんだ付・リワークワールドチャンピオンシップ2019」(米国サンディエゴ)が2019年1月29〜30日に開催され、日本代表でピーダブルビーの松並亮輔氏が優勝した。今回で9回目を迎えた同大会での日本代表の優勝は初めて。また、史上初のパーフェクトスコアを達成する快挙も成し遂げた。
同大会は、「不良ゼロ」の高品質、高信頼性のはんだ付け技術の普及を狙い2011年から年1回のペースで実施されている。今回の大会には、世界各地の地区大会を優勝した10カ国12人の代表が参加。日本からは、2018年6月に行われた日本地区大会で優勝した松並氏が参加した(関連記事:執念のはんだ付け技術で優勝! 3年ぶりの日本大会で)
コンテストの内容は、既に取り付けられた20カ所を超す6種類の部品を取り外す工程(=リワーク作業)と、82個の部品を取り付ける工程(=はんだ付け工程)を合計75分の制限時間内に行い、その出来栄えを採点、評価する。採点は、電子組立品の品質に関する国際標準であるIPC-A-610、J-STD-001、IPC-7711/21のクラス3基準に基いてIPC認定のマスターインストラクターが作業の様子を見ながら実施。手順や安全性への配慮なども採点対象で、満点は634点になっている。
これまで日本代表は3度、世界大会に挑戦したが、2014年度大会の2位が最高で、優勝には届いていなかった。そうした中で松波氏は、2018年の日本地区大会を初出場初優勝で制した勢いそのままに、世界大会で史上初となる634点満点のパーフェクトスコアで優勝した。
世界王者に輝いた松並氏は「今までコツコツと積み上げてきたことが世界的に認められて嬉しく思います。これからも技術を磨き続け、若い世代や人々へ夢を与える仕事ができればと思います」とコメントした。
またIPC Asia PacificのPhilip S. Carmichael氏は「電子・電気機器の信頼性は、実装工程が重要であり、はんだ付はその中でも最も重要な基礎技術の一つである。今回の松並氏の功績は、もの作りが複雑化している今日のグローバルなエレクトロニクス市場において、今でも日本が品質における世界的なリーダーであることを示す確固たる証拠であろう」としている。
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