MEMS/センサー用ファブの世界生産能力は、2023年に月間470万ウエハーとなる見通し。SEMIが発表した。
SEMIは2019年10月29日(米国時間)、MEMS/センサー用ファブの世界生産能力を予測した。2023年には月間470万ウエハーに達する見通しだ。通信や自動車、医療、モバイル、産業、IoT(モノのインターネット)用途での需要拡大に期待する。
今回の予測値は、SEMIが発行した「MEMS&Sensors Fab Report 2023」に基づいたものである。MEMS/センサーの前工程ファブにフォーカスした初めての報告書だという。具体的には、230社を超える企業と400を超える生産ラインを調査。2012年から2023年まで12年間のデータを集めた。報告書ではファブごとに、「建設および設備投資」や「生産能力」「ウエハーサイズ」「プロセスノード」といったデータを、四半期単位でまとめ、掲載している。
調査したファブのうち、MEMSファブが46%、イメージセンサーファブが40%を占めている。残りの14%は、MEMSとイメージセンサーの両方を生産しているファブだという。
生産能力を地域別にみると、2018年は日本が先行、そのあとに台湾や北米、欧州/中東が続く。予測によれば、2023年までは日本と台湾が上位を占めるが、現在6位の中国も2023年には3位の位置まで浮上するとみている。
ファブ関連の設備投資額は、2018年から2023年にかけて、年間約40億米ドルが見込まれている。投資額のうち約70%は、300mmウエハーを用いて製造されるイメージセンサー向けだと推定する。日本では2020年に約20億米ドルのファブ投資が予測されている。台湾では2023年に16億米ドルの投資が行われる見通しだ。
また、MEMS/センサー関連で、2018年から2023年にかけて、14の新規ファブ(R&D、パイロットおよびEPIのラインと確度の低いファブを除く)が追加される予定だという。これらは8〜12インチウエハーを用いたファブで、中国を中心に日本や台湾、欧州などで投資が計画されている。
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