この記事は、2020年2月10日発行の「電子機器設計/組み込み開発 メールマガジン」に掲載されたEE Times Japan/EDN Japanの編集担当者による編集後記の転載です。
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2018年後半から世界経済に大きな影響を与えてきた米中貿易摩擦も一旦休戦状態となり、また、5G(第5世代移動通信)の本格化やデータセンター設備投資の回復などから2020年の半導体市場は成長に向かう、と見込まれているのは、これまでもお伝えしてきたとおりです。
やっと明るい兆しが見えてきて、誰もが2020年の半導体業界の復調に期待を高めていた――。そうした状況に影を落とし始めているのが、中国発の新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大です。既に世界各地で感染が確認され、中国を中心に多数の死者が出ていますが、いっこうに終息の気配が見えないまま。その影響は企業の経済活動にも影響をもたらしています。
特に製造業においては、地方政府の指示による工場の操業停止が広がっており、記事執筆時点(2月7日)では2月10日には稼働再開が予定されている企業が多いものの、状況によっては再延期や再停止の可能性もあるでしょうし、サプライチェーンの不確実性は高まったまま。先月末から2019年4〜12月期の決算発表シーズンが本格化していますが、決算発表の場などでは国内の半導体関連の主要企業もそれぞれ、新型コロナの影響に関する懸念を示しています。
WHOも「今後の予測は困難」とする中、自社の業績への影響を現時点で具体的に想定することは難しいようですが、そうした中で、ソニーが行った説明はインパクトがありました。
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