――IoT・インフラ事業本部にとって、キーとなるテクノロジーは何でしょうか。
Chittipeddi氏 心臓部となるのは、やはりMCU/MPUだ。IoT・インフラ事業本部では、MCU/MPUの売上高が3分の2を占める。この心臓部を被膜のように覆うのがアナログ/ミックスドシグナル製品で、これは、ルネサスの伝統的なアナログ製品、旧IDTの製品、旧Intersilの製品という3つの要素で構成されている。
IoT・インフラ事業本部の基本的な方針は、より完全なソリューションの提供を目指すということだ。とはいえ、そのために必要な製品群全てを自前でそろえようとは考えていない。欠けている製品があるなら、パートナーシップの締結や、場合によっては買収で補っていけばいい。
今後も、投資の大部分はMCUとMPUに投入していく予定だ。アナログ/ミックスドシグナルをおろそかにするわけではなく、アナログ/ミックスドシグナルは、MCUとMPUに比べればそれほど開発費がかからないからだ。MCUとMPUの技術開発に投資し、心臓部を強くしていく。
――MCU/MPUが心臓部ということですが、ここの基本的な戦略をお聞かせください。「RX」「RZ」といったそれぞれのファミリーを拡大していくのですか。それとも、新しいファミリーを追加していくということなのでしょうか。
Chittipeddi氏 一つ一つのファミリーをローエンドからハイエンドまで拡充していく。MCU/MPUでは今、一つのトレンドとして、ローエンドMPUとハイエンドMCUの性能の差がどんどん狭まっている。ルネサスの戦略としては、MPUでは“プライスカーブ”を下げて、MCUの“性能カーブ”を上げていく。
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