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SiCパワー半導体用高温イオン注入装置、納入開始従来装置に比べ生産性は約3倍に

日新イオン機器は、SiC(炭化ケイ素)パワー半導体製造用高温イオン注入装置「IMPHEAT−II」の納入を始めた。従来装置に比べ、生産性が約3倍向上するという。

» 2020年10月06日 09時30分 公開
[馬本隆綱EE Times Japan]

自動搬送システムの構造最適化や、イオンビーム電流を倍増

 日新イオン機器は2020年10月、SiC(炭化ケイ素)パワー半導体製造用高温イオン注入装置「IMPHEAT−II」の納入を始めた。従来装置に比べ、生産性が約3倍向上するという。

IMPHEAT−IIの外観

 SiCパワー半導体は、鉄道車両やEV(電気自動車)、情報通信機器などの用途で需要が拡大している。Si(シリコン)を用いた半導体に比べ、電力損失が小さく高温動作も可能になるなど、さまざまな特長があるからだ。

 同社は日新電機のグループ会社で長年、メモリやロジックICを製造するための中電流イオン注入装置を供給してきた。この技術をベースに、SiCパワー半導体向けにも研究用の高温イオン注入装置を2009年に開発。2013年には量産装置「IMPHEAT」の出荷を始めていた。

 2019年にはIMPHEAT−IIを開発した。従来装置に比べ、SiCウエハーを自動搬送するシステムの構造を最適化し、イオンビーム電流も4mAと従来の2倍に増やすなど、生産性の向上に向けて改善を図った。この結果、1時間当たりのウエハー処理能力を100枚とした。これは従来の約3倍である。

 装置の納入開始に合わせて同社は、久世事業所(京都市南区)内にデモ機を設置した。同装置の導入を検討しているSiCパワー半導体メーカーなどに対し、注入サービスや性能評価サービスを提供していく体制を整えた。

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