新日本無線は、小型形状で熱抵抗が小さい最大定格650V/10AのSiCショットキーバリアダイオード「NJDCD010A065AA3PS」を開発、サンプル出荷を始めた。
新日本無線は2021年3月、小型形状で熱抵抗が小さい最大定格650V/10Aの炭化ケイ素ショットキーバリアダイオード(SiC-SBD)「NJDCD010A065AA3PS」を開発、サンプル出荷を始めた。
新製品は、クリップボンド構造のパッケージを採用することで、外形寸法は4.0×6.5×0.9mmと極めて小さく、熱抵抗(θjc)は2.2℃/W(代表値)を実現した。これらを両立したことで、実装基板のレイアウトや筐体サイズを最適化することが可能となった。また、実装基板の配線長を抑えられるため、配線抵抗や寄生インダクタンスも低減できるという。
新製品は順方向電圧(VF)が1.5V(IF=10A時)と低く、リカバリー時間も10ナノ秒(VR=400V時)と短い。このため、シリコンベースのファストリカバリーダイオード(FRD)に比べ、高速かつ高効率の動作を可能とした。クリップボンド構造のパッケージを採用したことで、過渡応答特性の改善や低スイッチングノイズも実現している。
新製品は、電源システムなどにおけるPFC回路の出力ダイオードやフリーホイールダイオード、逆接続防止、クランプ回路といった用途に提案していく。サンプル価格は500円。2021年7月より量産を始める予定。
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