ソニーとMicrosoftは2020年11月に、おのおの新型の据え置きゲーム機を発売した。テカナリエは2機種(正確には4機種を12月には入手して分解、チップ開封などを行い、解析レポートを発行済である)を早々に入手し、分解した。
ソニーとMicrosoftは2020年11月に、おのおの新型の据え置きゲーム機を発売した。昨今の半導体不足の関連もあろうが、ともに入手は若干難しいものとしてスタートしている。弊社では2機種(正確には4機種を12月には入手して分解、チップ開封などを行い、解析レポートを発行済である)を早々に入手し、分解した。弊社のYouTubeチャンネル「Julian LABO」でその様子を公開しているのでぜひご覧いただきたい。
ソニーの「PlayStation5」は2バージョンが存在する。光ディスク装置を備えたUltra HD Blu-Rayモデルと光ディスクを持たないデジタルエディションだ。光ディスクの有無以外の内部は同じものとなっている。
一方Microsoftの「Xbox」は、廉価版モデルの「Series S」とハイエンドモデルの「Series X」の2つとなっており、外観も機能も大きく異なっている。
図1は、PlayStation5の分解および基板の様子である。実際には巨大なヒートシンクや空冷のファン、電源ユニットや光ディスク装置などがあるので分解には手間がかかったが、本報告では掲載を省略した。基板は光ディスク装置の有無にかかわらず、共通のものとなっている。
基板の表面(図面左側)にはメインのプロセッサ、SSD部、ハブコントロールの役割を行うセカンダリープロセッサなどが搭載されている。いずれのチップにもパッケージにはソニーのネームとソニーの半導体の型名である「CXDxxxxx」が搭載されている。基板の裏面(図面右側)には8個のGDDR6-グラフィックRAM、Wi-Fiモジュールなどが搭載されている。2GBのGDDR6が使用されているので、RAMの容量はトータルで16GBとなる。
図2は、Xboxの廉価版Series Sの分解およびメイン基板の様子である。図面左下のように内部には電源ユニット、空冷ファンが備えられており、空冷ファンの下にはヒートシンクがある。その下が基板だ。基板の表面(図面左側)は、プロセッサと4個のGDDR6、I/Oコントローラー(Southbridge)という構成になっている。裏面はフラッシュメモリと1個のGDDR6という構成である。トータルでGDDR6は5個、合計10GBの容量となっている。
図3に、ハイエンド版Series Xの分解および基板の様子を示す。他の2機種との差は、基板が2枚構成になっている点だ。左側の基板はメインのプロセッサ基板、右はI/O機能のSouthbridge基板となっている。二つの基板は重ねて配置されており、フレキシブル配線で接続されている。さらに筐体内部には光ディスク装置、電源ユニット、空冷ファン、ヒートシンクが入っている。
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