Chang氏は「OAX4000は、次世代車載カメラに向けて、他にもさまざまな機能を盛り込んでいる」と述べる。例えば、現在、ほとんどのビューイングカメラで使用されているRGGBカラーフィルターだけでなく、感度を向上できるRCCB、センシングカメラ用のRYYCy、ドライバーモニター用のRGB-IR(近赤外線)など、さまざまなカラーフィルターのパターンを処理できるようになっている。
この機能と、先述したマルチアウトプットを組み合わせれば、ドライバーモニターと車室内カメラを1つのカメラに統合することもできる。OAX4000は、ドライバーモニター用にIRの映像を、車室内カメラ用にRGBカラーの映像を個別に出力できるので、1台のカメラで済む。
OAX4000は、画質を向上するトーンマッピング処理用のアルゴリズムを搭載しているので、看板や道路案内板などもクリアに表示できる。
OAX4000は、LFM(LED Flicker Mitigation:LEDフリッカー抑制)やHDR(High Dynamic Range)などの機能もサポートする。Chang氏は、これらの機能を搭載したOmniVisionのイメージセンサー「X3C」とOAX4000を組み合わせたシステムのデモを披露した。
OAX4000は、OmniVisionの前世代のISPに比べて消費電力を30%低減した。パッケージは169ピンのBGAで、外径寸法は7×7mm。サンプル出荷、量産出荷ともに開始している。
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