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「Optane」導入加速を支えるエコシステムIntelのみが残った3D XPoint(1/2 ページ)

現在、「3D XPoint」メモリの分野では、Intelの「Optane」だけが唯一の選択肢であるため、3D XPointの導入を加速し、エコシステムを構築していくには、プレイヤーたちにサポートを提供する必要がある。

» 2021年07月02日 11時30分 公開
[Gary HilsonEE Times]

 現在、「3D XPoint」メモリの分野では、Intelの「Optane」だけが唯一の選択肢であるため、3D XPointの導入を加速し、エコシステムを構築していくには、プレイヤーたちにサポートを提供する必要がある。

MemVergeのCharles Fan氏

 このようなプレイヤー企業の1つが、MemVergeである。同社のCEO(最高経営責任者)を務めるCharles Fan氏は、米国EE Timesのインタビューに応じ、「今後数年の間に、幅広い種類の永続性メモリ(パーシステントメモリ)を推進していく上で、膨大なチャンスが到来するだろう。現在台頭しているデータ集約型のアプリケーションは、大規模なデータ処理と高速な読み書きを同時に必要とする。このため、メモリ/ストレージ間で実際にデータが移動する、ストレージI/Oの性能に対するプレッシャーが強まっている」と述べている。

 また同氏は、「問題は、メモリの速度と永続性が不十分なためにストレージが必要とされているという点だ。データ用のバケットが2つある場合、データを行き来させなければならない。将来的には、たとえ10〜20年の年月を費やしてでも、バケットを1つにすることでストレージI/Oを不要にしたい」と述べる。

 「メモリは今後、データインフラの中でますます重要な役割を担うようになるだろう。アプリケーションの中でも、特にデータ集約型アプリケーションは、メモリから実行されるようになる見込みだ。Optaneは、メモリの大型化や低価格化、永続性の向上などを実現する、重要かつ飛躍的な進歩を実現したといえる。しかしそこには、Optaneをはじめとする新しいメモリ/ストレージと接続できるCXL(Compute Express Link)のようなインターコネクトが求められる」(同氏)

 またFan氏は、「CXLの登場により、メモリ性能の新しいピラミッド構造が出現した。最新のホットデータは、CPUに近接したHBM(High Bandwidth Memory)で動作するが、ホットデータは、DDRバスに接続された別の種類のメモリで動作する。ヘテロジニアスなプロセッサとメモリは、CXLファブリックで相互接続されるが、DDRやHBMほど高速ではない」と述べる。

MemVergeは、CXLの登場により、メモリ性能において新しいピラミッド構造が出来上がると考えている 出典:MemVerge(クリックで拡大)
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