エイブリックと東京工業大学は、共同開発したオーロラ観測用紫外線カメラ「UVCAM」が、可変形状実証衛星「ひばり」に搭載され、イプシロンロケット5号機で、10月1日に打ち上げられると発表した。
エイブリックと東京工業大学は2021年9月、共同開発したオーロラ観測用紫外線カメラ「UVCAM」が、可変形状実証衛星「ひばり」に搭載され、イプシロンロケット5号機で、10月1日に打ち上げられると発表した。高度550〜565kmの宇宙空間において、高層大気からの輝線放射や高緯度地域上空に現れるオーロラからの紫外線などを計測する。
UVCAMに内蔵されたCMOS画像センサーは、シリコンフォトダイオードの表面高濃度不純物層について、その構造や形成方法、パッシベーション膜の透過特性を工夫した。これにより、表面照射型センサーでありながら、可視光から190nmまでの紫外線に高い感度を持たせることができたという。センサー回路の設計もエイブリックが担当した。
東工大の研究チームは、先導原子力研究所コバルト照射施設や、若狭湾エネルギー研究センターのシンクロトロン加速器を用いて、UVCAMの放射線耐性などを検証した。その上で、計測に必要となるセンサーの性能を評価し、宇宙環境での動作を考慮した光学系の調整やソフトウェアの開発を行った。
UVCAMの外形寸法は118×65×60.3mmで、重さは433.5gである。東工大は開発している「ひばり」にUVCAMを組み込んで機械環境試験や熱真空試験などを実施。打ち上げに必要となるさまざまな環境試験を完了し、衛星を出荷した。
JAXA内之浦宇宙空間観測所から打ち上げられた衛星は、システムの健全性を確認した上で、姿勢制御の実験やAI利用姿勢計測実験、紫外線天体観測を順次始めることになっている。
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