今回は、HDD大手Western Digitalの2022会計年度第2四半期(2021年10月〜12月期)の業績を紹介する。
ハードディスク装置(HDD)の大手ベンダーである米Seagate Technology(以降はSeagateと表記)と米Western Digital(以降はWDと表記)が、四半期の業績を相次いで公表した。発表日(現地時間)はSeagateが2022年1月26日、WDが同年1月27日である。そこで両社の四半期業績を、2回に分けて紹介している。前回はSeagateの四半期業績を解説した。今回はWDの四半期業績をご説明する。
WDの会計期間もSeagateと同様に7月から始まり、6月を決算月とする。2022年1月27日にWDが発表したのは2021年10月〜12月の四半期業績で、会計年度では「2022会計年度第2四半期」となる。
2022会計年度第2四半期(2021年10月〜12月期)の売上高は前四半期比(前期比)4%減、前年同期比23%増の48億3300万米ドルである。前期比は5四半期ぶりに減少した。前年同期比は3四半期連続で増加した。
2022会計年度第2四半期(2021年10月〜12月期)の営業利益(Non-GAAPベース)は前四半期比(前期比)7%減、前年同期比では2.57倍の8億8200万米ドルである。粗利益率(Non-GAAPベース)は33.6%とかなり高い水準を維持した。前四半期比(前期比)では0.3ポイント減、前年同期比では7.2ポイント増である。売上高営業利益率(Non-GAAPベース)も18.2%とかなり高い。前四半期比(前期比)では0.6ポイント減、前年同期比では9.5ポイント増である。
2022会計年度第2四半期(2021年10月〜12月期)の概況としては、フラッシュメモリ応用製品が季節要因によって売り上げを伸ばした。モバイル向けと一般消費者向けが好調で、特に5G(第5世代移動通信)対応スマーフォン向け第5世代(BiCS5)3D NANDフラッシュ製品の出荷額が前四半期比で60%増、前年同期比で50%増と大幅に増えた。
一方、世界的な供給網と流通網の混乱により、クライント用SSDとクラウド向け大容量HDDの販売額が前四半期比で減少した。エンタープライズ用大容量HDDの需要は依然として強い。
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