ST、LED照明向けのデジタル電源制御ICを発表:高い効率と正確なソフトスイッチ
STマイクロエレクトロニクスは、LED照明機器などに向けたデジタル電源制御IC「STNRG012」を発表した。
STマイクロエレクトロニクスは2022年5月、LED照明機器などに向けたデジタル電源制御IC「STNRG012」を発表した。
STNRG012の応用イメージ 出所:ST
STNRG012は、マルチモードのPFC(力率改善)コントローラ、共振ハーフブリッジコントローラおよび、800Vの起動回路などを集積した。これらは、8ビットコアで動作するデジタルエンジンにより、高速のイベント駆動型ステートマシン(SMED)ペリフェラルを介し制御することができる。
内蔵したPFCコントローラは、「臨界モード」や「不連続導通モード(DCM)」および、「バレースキッピングモード」を動的に切り替えることで、高い効率を実現することが可能である。ハーフブリッジコントローラは、独自の「タイムシフト制御(TSC)」技術により、正確なソフトスイッチングを実現した。
さらに、パワーマネジメントやバーストモードエンジンなど専用ハードウェアIPブロックを搭載し、堅固な動作と待機時の低消費電力を可能にした。ハーフブリッジのサージ保護や共振外れ防止などの機能も備えており、信頼性も高いという。
STNRG012は、不揮発性メモリ(NVM)を内蔵しており、これに保存する動作パラメーターや補正係数は、製造時にカスタマイズすることも可能である。入力電圧範囲は最大305VACで、DC電源でも動作が可能なため、最大300Wのバッテリー駆動やAC電源駆動のシステムなどに利用できる。パッケージはSO-20で供給する。1000個購入時の単価は約2.08米ドルである。
- ST、第3世代技術によるMEMSセンサー4製品を発表
STマイクロエレクトロニクスは、同社で第3世代と呼ぶMEMS技術を用いた「MEMSセンサー」4製品を発表した。スマートフォンやスマートウォッチ、FA、ヘルスケア機器などの用途に向ける。
- 50万画素のBSI素子を搭載したiToF測距センサー
STマイクロエレクトロニクスは、約50万画素の裏面照射型(BSI)ピクセルアレイを搭載したインダイレクトToF(iToF)測距センサー「VD55H1」を発表した。スマートフォンやAR/VR機器、民生用ロボットなどの用途に向ける。
- ガルバニック絶縁型ゲートドライバーICを発表
STマイクロエレクトロニクスは、デュアルチャネルのガルバニック絶縁型ゲートドライバーICとして2製品を発表した。IGBT向け「STGAP2HD」と、SiC(炭化ケイ素)パワーMOSFET向け「STGAP2SICD」である。
- ST、GaNパワー半導体で新たに2ファミリを投入
STマイクロエレクトロニクスは、GaN(窒化ガリウム)パワー半導体の新しい製品ファミリとして「G-HEMT」および、「G-FET」を発表した。新製品は民生機器や産業機器、車載機器向け電源の高効率化や小型化を可能にする。
- ST、GSMA認定済みのeSIM IC「ST4SIM」を発売
STマイクロエレクトロニクスは、産業/車載システムのM2M(マシンツーマシン)用途向けに、GSMA認定済みeSIM(組み込み型SIM)IC「ST4SIM」の販売を始めた。販売代理店のサイトなどからオンラインで購入することができる。
- STとUnilumin、LEDディスプレイ装置の開発で協力
STマイクロエレクトロニクス(ST)とUniluminは、ST製の60GHz無線トランシーバーIC「ST60A2」を用いた「LEDディスプレイ装置」を共同で開発した。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.