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Samsung、2027年に1.4nmプロセス量産へ先端ノード生産能力を3倍に(1/2 ページ)

Samsung Electronicsは、2027年に1.4nmプロセスでの量産を行うというファウンドリー事業に関するロードマップを発表した。

» 2022年10月13日 09時30分 公開
[Alan PattersonEE Times]

 Samsung Electronics(以下、Samsung)は、2027年に1.4nmプロセスでの量産を行うというファウンドリー事業に関するロードマップを発表した。

Samsung Foundry Forum 2022で基調講演を行う、Samsungのファウンドリー事業担当プレジデントであるSi-young Choi氏[クリックで拡大] 出所:Samsung Electronics

 高度な半導体への需要が高まる中、Samsungは最大の競合であるTSMCとの競争に拍車を掛けている。

激化するファウンドリー企業の競争

 Samsungは、HPC(High Performance Computing)、AI(人工知能)、5G(第5世代移動通信)および6G(第6世代移動通信)、そして車載アプリケーションが需要をかき立てていると述べた。

 Samsungのファウンドリー事業担当プレジデントであるSi-young Choi氏は、事前に準備していた声明の中で「1.4nmに向けた技術開発目標と、各アプリケーションに特化したファウンドリープラットフォーム、そして一貫した投資を通じた安定供給は全て、顧客の信頼を確保しその成功を支援するための当社の戦略の一部だ。パートナーと共に全顧客のイノベーションを実現することは、当社のファウンドリーサービスの中核を成している」と述べた。

 2022年、Samsungは最初に3nmプロセスでの量産を発表した企業となった。

 同社は、2025年に2nmプロセスを導入する計画に基づき、(Gate-All-Around)技術を強化する予定だ。

 一方で、生産能力拡大への投資額については明らかにしなかった。

 TSMCやSamsungのようなファウンドリー企業は、半導体業界の成長を上回る伸びを示してきた。

 米国の市場調査会社のGartner によると、2021年の半導体ファウンドリー企業の売上高は前年比31%増の1002億米ドルに達し、半導体業界全体の成長をけん引したという。高度な7nmならびに5nmノードの市場ではTSMCが9割以上のシェアを獲得している。同社の主要顧客としてはApple、AMD、MediaTekが挙げられる。

 また、Gartnerによると、Samsungの主要顧客であるQualcomm、NVIDIA、Teslaは、それほど高度ではない8nmならびに14nmノードの生産をSamsungに頼っているという。

 TSMCだけでなくSamsungも、およそ1年前に事業を始めたIntelの新しいファウンドリー部門であるIntel Foundry Services(IFS)との競争激化に直面することになるだろう。IFSは2024年に2nmと同等の「Intel 18A」ノードを用いた独自のGAAベースのプロセスを提供する計画だ。

 一方、TSMCは2025年に2nmチップの量産を開始する予定である。

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