Micronがメモリ減産へ、設備投資の追加削減も検討 : 22年度Q4比で20%減に
Micron Technology(以下、Micron)は2022年11月16日(米国時間)、昨今の市況に対応し、DRAMとNAND型フラッシュメモリの供給量を削減すると発表した。
Micron Technology(以下、Micron)は2022年11月16日(米国時間)、昨今の市況に対応し、DRAMとNAND型フラッシュメモリの供給量を削減すると発表した。
DRAMとNANDウエハーの生産量を、2022年8月期第4四半期(2022年6〜8月)比で約20%減産する。この減産はMicronが手掛ける全てのテクノロジーノードで実施する予定だ。これにより、2023年通年におけるビット供給量の前年比成長率は、DRAMでマイナス、NANDフラッシュで1桁台になる見込みだ。
同社は、設備投資をさらに削減することも検討している。Micronは2022年度の設備投資費として120億米ドルの予算を充てていたが、2022年9月には、半導体需要の減速を理由に、前年比で約30%減になることを明らかにしていた。
2022年11月16日、広島での記者説明会で報道機関からの質問に答えるCEOのSanjay Mehrotra氏
なおMicronは2022年11月16日、広島工場(広島県東広島市)で1β DRAMの生産を記念するセレモニーを開催。そこに出席した社長兼CEOであるSanjay Mehrotra氏は、同日行われた記者説明会でメモリ/ストレージ市況について「今は厳しい状況だ。幅広い分野の顧客が在庫調整の時期に入っており、需要が減速している。パンデミックや、ロシアによるウクライナ侵攻、急激なインフレなど、現在はマクロ経済の影響で需給バランスが崩れている。Micronはそうした環境に対応すべく、既に対応を始めており、必要に応じてさらなる調整を行う。われわれは需要に応じて供給を適切にコントロールすることに注力しているが、需給バランスが正常に戻るまでには数四半期を要するだろう」と答えていた。
Micron広島工場は「日米連携強化の象徴」
Micron Technology(以下、Micron)は2022年11月16日、同社の広島工場(広島県東広島市)で、1βnm世代のDRAMの量産開始を記念した式典を開催した。式典には、Micronの社長兼CEOであるSanjay Mehrotra氏、グローバルオペレーションズ エグゼクティブバイスプレジデントのManish Bhatia氏の他、経済産業省 商務情報政策局長の野原諭氏、広島県知事の湯崎英彦氏、駐日米国大使のラーム・エマニュエル氏らも出席した。
Micronが1βnmノードのDRAMを出荷開始、広島で製造
Micron Technology(以下、Micron)は2022年11月1日(米国時間)、1βnm世代を適用したDRAM(以下、1β DRAM)の量産を開始したと発表した。同社によれば、加工寸法は13nmレベルだという。
日本政府、Micron広島工場に最大465億円助成
Micron Technology(以下、Micron)は2022年9月30日、最先端1β(ベータ)ノードのDRAMの生産に向けた広島工場(広島県東広島市)の増強について、日本政府から最大約465億円の助成金交付を受ける予定だと発表した。
3D DRAMからCXLメモリまで、Micronの見解を聞く
2022年8月、米国の半導体支援の法案「CHIPS法(正式名称:CHIPS and Science Act)」の可決に伴い、400億米ドルを投じて米国での生産活動を拡張すると発表したMicron Technology(以下、Micron)。同年9月1日(米国時間)には、米国で20年ぶりにメモリ工場を建設する計画も発表した。EE Times Japanは、Micronのモバイルビジネス部門でシニアバイスプレジデント兼ゼネラルマネジャーを務めるRaj Talluri氏および、Micron本社に取材し、市場動向や新しいメモリ技術に対するMicronの見解について聞いた。
Micron、アイダホ州に最先端メモリ工場新設へ
Micron Technology(以下、Micron)は2022年9月1日(米国時間)、米国アイダホ州ボイシに最先端メモリの新工場を建設するため、今後10年間で150億米ドルを投資すると発表した。同社は、「米国で20年ぶりのメモリ製造工場新設であり、AI(人工知能)や5G(第5世代移動通信)の導入が加速する自動車やデータセンターなどの市場セグメントに必要な最先端メモリの国内供給を確保する」としている。
Intelが撤退を公表、3D XPointはどんな遺産を残す?
Intelはこれまで数年間にわたり、NAND型フラッシュメモリとDRAMとの間のストレージ/メモリ階層を実現する技術として、3D XPointメモリの「Optane」を推進してきた。しかし2022年7月、同年第2四半期の業績発表の中で、そのOptane技術の開発を断念することについて、ひっそりと言及した。
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