2023年通期(2022年4月〜2023年3月)の業績予想については、売上高は、前回(2022年11月)予想から500億円上方修正し、前年比15.6%増の1兆3000億円とした。一方で営業利益は前回予想から150億円下方修正し、前年比8.5%増の1000億円とした。
この日行った決算説明会でミネベアミツミの代表取締役 会長兼社長執行役員を務める貝沼由久氏は、「10月、11月はおおむね想定通りの市況だったが、12月に入ってベアリング、HDD、バックライト、半導体、ゲーム機などの収益基盤が押しなべてスローダウンした。また、為替の影響で約90億円のマイナスの影響があった」と説明。「第4四半期(2023年1月〜3月)もこれらの影響が続くことが想定されるが、客先での在庫調整が終了し、市況が回復する見込みも立っているため、恐らく一番厳しい時期は過ぎただろう」との見解を示した。
その上で、貝沼氏は、「引き続き厳しい状況ではあるものの、一過性の収益も合わせ、通期営業利益1000億円の達成を目指す」と強調した。
貝沼氏は、2023年度の事業概要および経営戦略についても説明した。
まず、貝沼氏は、「2022年度に通期営業利益1000億円を達成できなかったとしても、2023年度は達成できる収益体制、事業体制は確立されている」とし、事業ごとの2023年度の想定営業利益を示した。
機械加工品事業(ベアリング事業、航空機事業)の営業利益、自動車やデータセンター関連市場が復活し、500億〜550億円となる見込みだ。モーター事業は、顧客の生産調整が終了し、自動車向けが大きく成長するとみて、200億円とした。アナログ半導体事業の営業利益は、今後も好調が継続し250億円と予想し、その他事業を合わせると、「2023年度の営業利益は、1000億円を軽く超えていくだろう」と説明した。
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