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» 2023年03月02日 09時30分 公開

300A定格のプリント基板用リレー、オムロンが開発パワコンの高出力化が可能に

オムロンが300A定格の高容量リレー「G9KA-E」を発売した。太陽光発電システムのパワーコンディショナー(パワコン)の高出力化に貢献する製品だという。

[村尾麻悠子EE Times Japan]

 オムロンは2023年3月1日、300A定格の高容量リレー「G9KA-E」を発売した。太陽光発電システムのパワーコンディショナーの他、EV(電気自動車)急速充電器、無停電電源装置、産業用インバーターなどの用途に向ける。

300A定格の高容量リレー「G9KA-E」 300A定格の高容量リレー「G9KA-E」 出所:オムロン

 カーボンニュートラルの実現に向け、太陽光発電システムの導入が加速する中、持ち運びが可能で部品交換が容易な分散型パワーコンディショナーの採用が世界的に増えている。一方で、分散型は、同等出力の集中型パワーコンディショナーに比べると稼働台数が増えるので、保守/メンテナンスの負担が増加するという課題がある。そのため、設備1台当たりの高出力化が進んでいて、それに伴い、パワーコンディショナーの開閉器に使われるリレーにも大電流通電が求められている。だが、プリント基板用リレーは、リレー自体の発熱により基板の許容温度を超える可能性があるため使用できないという課題があった。

太陽光発電システムのパワーコンディショナーにおいて、リレーは開閉器として使われる太陽光発電システムのトレンド 左=太陽光発電システムのパワーコンディショナーにおいて、リレーは開閉器として使われる。大電流ではコンタクタが使われるのが一般的だが、リレーに置き換えて小型化/軽量化を図る動きもある/右=太陽光発電システムのトレンド。保守が容易な分散型が、グローバルで増えている[クリックで拡大] 出所:オムロン

 G9KA-Eは、こうしたニーズに応えるべく開発された製品だ。オムロンが2021年7月に発売した200A定格の高容量リレー「G9KA」で実現した低接触抵抗の技術を踏襲した他、端子面積を増やすことで放熱性を向上。さらに、スタンドを高くして通風性も向上した。これらの設計最適化により、接触抵抗を、G9KAと同じ0.2mΩ以下と低く抑えつつ、300Aの連続通電定格を実現した。プリント基板用リレーで300A定格は「業界初」(オムロン)としている。さらに、最大接点電圧も、G9KAのAC800Vから、AC1000Vに拡大した。

G9KA-Eの概要 G9KA-Eの概要[クリックで拡大] 出所:オムロン
G9KA-Eの主な仕様 G9KA-Eの主な仕様[クリックで拡大] 出所:オムロン

 G9KA-Eを用いたパワーコンディショナーは、G9KA採用時に比べ、出力が2倍になる。また、AC1000V/270Aの従来品リレーと比べると、パワーコンディショナーの出力は11%増になるとオムロンは説明する。

G9KA-Eを採用したパワーコンディショナーの出力を、従来品と比較するオムロンの高容量リレーのラインアップ 左=G9KA-Eを採用したパワーコンディショナーの出力を、従来品と比較する/右=オムロンの高容量リレーのラインアップ[クリックで拡大] 出所:オムロン

 リレーは、オムロンの電子部品事業における主力製品だ。電子部品事業の2021年度の売上高は、オムロン全体の売上高7629億円のうち14%を占める。電子部品事業の売上高構成比は、リレーが49%で最も多く、次いでスイッチが27%、センサー&モジュールが21%、コネクターが3%となっている。

オムロンの電子部品事業の位置付け[クリックで拡大] 出所:オムロン

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