欧州半導体法案は、2022年2月に欧州委員会(EC)が提案したもので、半導体の域内生産拡大や研究開発強化を図る「欧州半導体イニシアチブ(Chips for Europe Initiative)」設置のほか、安定供給確保のための新たな支援枠組み設定、半導体サプライチェーンの監視と危機対応の3本柱で構成。現在10%程度であるEUの半導体生産における世界市場シェアを、2030年までに20%に倍増することを目指す。欧州半導体イニシアチブにおいては、官民合わせて430億ユーロ(うちEU自体の投資額は33億ユーロ)を投じる計画だ。
欧州が欧州半導体法「European Chips Act」の策定へ
欧州委員会委員長であるUrsula von der Leyen氏が2021年9月15日(現地時間)、一般教書演説の中で、「European Chips Act(欧州半導体法)」の策定に関する発表を行った。中国政府が半導体イノベーションに数十億米ドル規模の資金を投じていることや、米国議会が半導体の戦略的価値について合意に達したことなどを受け、EUは、主体的な最先端技術の実現を目指す法案を策定し、競争に参入していく考えを表明した。