村田製作所の2023年度第1四半期業績は、売上高が前年同期比15.8%減の3677億円、営業利益は同44.8%減の501億円で減収減益となった。スマートフォンやPC向けの需要減が響いた。
村田製作所は2023年7月31日、2024年3月期第1四半期(2023年4〜6月)の決算を発表した。売上高は前年同期比15.8%減の3677億円、営業利益は同44.8%減の501億円で減収減益となった。スマートフォンやPC向けの需要減が響いた。
2023年度第1四半期の売上高は、主力の積層セラミックコンデンサー(MLCC)がコンピュータや基地局向けを中心に幅広い用途で減少したほか、スマートフォン向けでコネクティビティモジュールや高周波モジュールなどが減少。結果、円安の好影響はあったものの、前年同期比15.8%減の減収となった。また、利益については、円安の好影響や固定費減少などの増益要因はあったものの、操業度損や製品価格の値下がりなどによって、同44.8%減の減収となった。
受注高は前四半期比で増加した。円安進行によって外貨建の受注残高の評価替えによる増加もあったが、受注が売り上げを下回る状況が継続し、受注残高は前四半期比で若干減少となった。出荷額に対する受注額の割合を示すBBレシオは1を下回る状況が継続するものの、直前四半期比では上昇しているという。
事業別セグメントでみると、全セグメントで前年同期比からマイナス成長となっている。「コンデンサー」は前述の通り幅広い用途で需要が減少したため、前年同期比16.2%減の1695億円。「インダクター・EMIフィルター」はモビリティ向けで増加したものの、コンピュータやスマホ向けで減少し同17.1%減の389億円。「高周波・通信」は樹脂多層基板「メトロサーク」や表面波フィルターがスマホ向けで増加したが、コネクティビティモジュールや高周波モジュールがスマホ向けで減少し、同18.9%減の879億円。「エナジー・パワー」は、リチウムイオン二次電池がパワーツール向けで減少し同6.4%減の480億円。「機能デバイス」はセンサーがモビリティ向けで増加したものの、コンピュータやスマホ向けで減少し、同15.7%減の209億円となっている。
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