Panelsemiは、薄型/軽量/低消費電力で高い柔軟性を持つLEDディスプレイの量産技術を持つ台湾発のスタートアップだ。同社製品は、従来ディスプレイと比較して、設置時間を半分、消費電力を70%削減できるという。
Panelsemiは、薄型/軽量/低消費電力かつ曲げられるLEDディスプレイの量産技術を持つ2021年創業の台湾発のスタートアップだ。同社は2023年9月14〜15日、日台間の産業分野における交流を目的としたイベント「日本・台湾スタートアップサミット 2023」に出展し、自社製品「Active Matrix mini/micro LED ディスプレイ」の特長や日本進出の計画を語った。
Active Matrix mini/micro LED ディスプレイは、55型ながら重量が5kg以下と軽量で、厚さも1mm以下と薄い。従来のLEDディスプレイに使用されているLEDに比べて小さなLEDを使用しているため、同じサイズであれば画素数を高くでき、柔軟性に優れていて曲げられるのが特長だ。また、広告用途に使用されている従来のLEDディスプレイ比で、設置時間を半分に、消費電力を約70%削減したという。主に、駅や乗り物、イベント会場などの広告用途を想定している。既に提供を開始していて、台湾の工場で製造している。現状の生産キャパシティーは月産30台ほどだ。
自社製品の特長について、担当者は「超薄型/超軽量かつ高い柔軟性を持つため、どんな場所でも短時間かつ省スペースで導入できる。また、ベゼル(縁)がないため、複数のディスプレイを組み合わせることで簡単に大画面化が可能だ。駅構内の柱に巻き付けて使用することも、自動車や飛行機の天井など狭い空間で使用することも可能だ。将来的には、生産キャパシティーを月産100〜200台に増やしていきたい」と説明した。
日本進出の意気込みについては「Panelsemiは高いディスプレイ技術を持っていると自負している。日本、特に東京は人口も多く、さまざまなイベントが開催されている。また、アニメやオタク文化も発展しているため、デジタル技術との親和性も高いと感じている。今後は、日本の企業とも連携して、唯一無二のちょっと変わった技術を日本の皆さんに届けたい。近日中に東京都内の駅でも活用が決まっているため、日本の皆さんに体感していただけるのが楽しみだ」(同担当者)と語った。
同社は、自社開発ディスプレイの生産/提供だけでなく、ガラス基板を使用したアモルファスシリコン/低温ポリシリコンTFTプロセスを適用するファウンドリーサービスも行っている。
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