2022年度版の実装技術ロードマップでは、5G(Sub6)/5Gミリ波デバイスと光通信用光電変換パッケージ、CMOSイメージセンサーとディスプレイの新規実装技術などの動向を新たに盛り込んだ。また前版(2019年度版)の注目技術としたウエハーレベルパッケージ、パネルレベルパッケージも引き続き取り上げている。
半導体のパッケージング技術をけん引してきた電子機器を粗く振り返ると、1960年代のメインフレーム、1990年代のデスクトップパソコン(デスクトップPC)、1990年代後半以降のノートパソコン(ノートPC)と携帯電話端末、2010年代以降のスマートフォンと移り変わってきた。
2010年代後半にはまた、数多くのセンサーと無線端末がネットワークを形成する「IoT・センサーネットワーク」が構築される。センサーネットワークで収集した巨大なデータ群はビッグデータとなる。クラウドデータセンターがビッグデータを解析し、フィードバックし、蓄積する。ネットワーク接続されたセンサーの数は1兆(1トリリオン)個といわれており、「トリリオンセンサー」とも呼ばれる。
現在のスマートフォンやIoT、センサーなどを支える半導体デバイスの産業規模はかつてない大きさに達している。2022年の公開情報からJEITAが推定した月間生産数量は、モバイルSoC(System on a Chips)のウエハー枚数が21万枚、パッケージ数が1億6900万個である。前提となるシリコンダイ面積は89mm2、パッケージはシングルダイとした。
同じくDRAMはウエハー枚数(月産)が142万枚、パッケージ数(月産)が16億7200万個である。前提となるシリコンダイ面積は60mm2、パッケージはシングルダイとした。NANDフラッシュメモリはウエハー枚数(月産)が276万枚、パッケージ数(月産)が3億6700万個である。前提となるシリコンダイ面積は130mm2、パッケージは4ダイ積層のパッケージ(QDP)とした。
トリリオンセンサーはウエハー枚数(月産)が324万枚、パッケージ数(月産)が250億個である。前提となるシリコンダイ面積は2.25mm2、パッケージは4ダイ混載のパッケージ(QDP)とした。
⇒「福田昭のデバイス通信」連載バックナンバー一覧
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.