今回は、第2章第6節第5項「2.6.5 量子技術」の内容を簡単に説明する。
電子情報技術産業協会(JEITA)が3年ぶりに実装技術ロードマップを更新し、「2022年度版 実装技術ロードマップ」(書籍)を2022年7月に発行した。本コラムではロードマップの策定を担当したJEITA Jisso技術ロードマップ専門委員会の協力を得て、ロードマップの概要を本コラムの第377回からシリーズで紹介している。
前回は、第2章第6節第4項「2.6.4 ロボット」の概要を解説した。今回は同第5項「2.6.5 量子技術」の内容を簡単にご説明する。
量子技術が新技術として注目されるのは、主に2つの応用分野だ。1つは情報処理(コンピューティング)、もう1つは計測・センシングである。いずれも従来技術(古典物理学に準じた技術)の限界を超えたデバイスやシステムなどを量子技術(量子物理学に準じた技術)によって実現できると期待されている。「実装技術ロードマップ」(本体)でも、これら2つの分野に関する記述が多い。
具体的には、第2章第6節第5項「2.6.5 量子技術」は以下の項目によって構成される。「2.6.5.1 はじめに」「2.6.5.2 量子コンピュータ」「2.6.5.3 量子計測・センシング」「2.6.5.4 今後の展望」、である。なお「2.6.5.3 量子計測・センシング」だけは「(1)固体量子センサ」「(2)光格子時計」「(3)量子慣性センサ」「(4)もつれ光センサ」の4つの項目が存在する。
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